現代の根性の強い女性にこそお勧めの作品
■作品名グッバイガール
■監督
ハーバート・ロス
■主演
リチャード・ドレイファス、マーシャ・メイソン
■DVD販売元
ワーナー・ホーム・ビデオ
都合のいい女と、「いい女」の違いってなんでしょう?
この物語の主人公ポーラは、まず美人ではありません。よく言ってキュートでしょうか。恋人が置いて行ったギター胸にかき抱いて、タクシーで走り去ろうとする彼に向って雨の中でずぶぬれになっているのに、ベランダで”I LOVE YOU”と叫ぶ女でもあります。
いつもさよならを言われる側で、彼女と娘ルーシーが帰宅すると、同棲していたトニーは置き手紙ひとつ残して家を出ていました。捨てられたってことです。呆然としていたら、そのトニーから部屋を譲り受けたという、役者のエリオットまで訪ねてくる始末。
トニーにとってポーラは、必要な時だけそばにいる、都合のいい女。
でも、それでもいいじゃないかと思いました。
ポーラはめげませんし、自分を偽りません。娘も可愛く、ちょっとこまっしゃくれながらもちゃんと育っています。
そしてそんな彼女をちゃんと向き合ってくれる、見る目のある男だっていますから。
彼女を驚かそうと、真っ白なタキシードで決められて食事に誘う男。娘にしてみればちょっと恥ずかしいけれど、学校にお仕着せをきちんと着た従者つきの馬車で、迎えに来るような男が。
お腹を抱えて笑い転げるコメディーも良いですが、こころをほっこり温めて幸せをくれる作品です。現代の根性の強い女性にこそ、この「グッバイガール」をお勧めします。