法に背いてでも手段を選ばずに職務を遂行する!『ダーティハリー』
■監督ドン・シーゲル
■出演者
クリント・イーストウッド、アンドリュー・ロビンソン
1971年、アメリカ作品
サンフランシスコを舞台に、職務遂行のためには手段を選ばない
ハリー・キャラハン刑事とベトナム帰還兵の連続殺人犯
との戦いを描いたアクション映画
冒頭のつかみからやられました!
銀行強盗に出くわしたハリーがハンバーガーを頬張りながら
向かって来る強盗の車に銃をぶっ放す、あのシーンです!
まずは懐から取り出した見た事もない馬鹿でかい銃に驚き
撃ってまた驚き! 何と突進してきた強盗の車が横倒しに!
44マグナムと言う名前と凄さを初めて知った瞬間でした.
その後、銃を突き付けたハリーが犯人に吐く悪態にも
しびれましたね、フレンチコネクションのポパイ刑事でも
あんな事言わないでしょうから!
ちなみに
44マグナムと言うのは弾薬の名前でハリー愛用の銃の名前は
S&WM29である、と言う事は後で知りました。
これも余談ですが、それまで一部の好事家にしか売れなかった
この銃がこの映画の影響で売れに売れて生産が追い付かず
プレミアまで付いたそうです。
70年代はベトナム戦争の泥沼化でアメリカの経済もひっ迫しており
犯罪発生率も高く、銃の所持率が飛躍的に増えた時代だそうです
前年に起きたシャロンテート事件のようなショッキングな事件が
現実に起こり、映画の世界での犯罪も世相を反映してどんどん
猟奇的になって行きました。
法に背いてでも手段を選ばずに職務を遂行する!
ダーティハリーはそんな時代だからこそ必然的に生まれた
スーパーヒーローだったのかもしれません。
ハリーがラストでバッジを池に投げ捨てたにも関わらず
凶悪犯との命がけの戦いは『ダーティハリー5』まで続きました。