50年間マイカー人生なら総額は2131万円
子どもが生まれると、クルマのある生活は便利です。
まず、マイカー派の場合。10年毎に車を買い換えるとします。最初の10年は子どもが小さくてお出かけも多いので、SUV(多目的車)。次は、子どもも大きくなるのでワンボックス。その後は、セダン、コンパクトカー、最後は軽自動車に乗り換えるというストーリーです。
車にかかる費用は、車両購入費だけでなく、車検、メンテナンス、保険、税金、ガソリン代がかかります。最初の10年はまだ30歳なので200万円のローンを組み、その後は乗っている車を下取りにだし、現金購入したとします。これらをすべて計算すると、50年間の総額は2131万円でした。
単純に1カ月あたりのコストを計算すると、約3万5000円。もし、駐車場代が必要ならさらにコストは上乗せされます。
一生レンタルなら1792万円
一方、レンタル派はどうでしょう。子どもの送り迎えが必要な時期は、手元に車を置いておきたいものです。カーリースなら、一定の期間車を借りる事ができます。5年の契約なら、新車の購入費用に、メンテナンス代や税金、保険料、リース手数料を加えた合計から5年後の下取り予定額を引いた金額を毎月分割で払います。5年間は、カーリースを利用した後、残りの45年間はカーシェアリングと、遠出の時は、レンタカーを利用するとします。
週2回、お買い物などに3時間ずつカーシェアリングを利用し、年に3回家族旅行でレンタカーを利用するとします。
その結果、50年間のレンタル費用は、1792万円となりました。ひと月のコストは、約2万9000円です。
月6000円の差をどう思う?
マイカー派とレンタル派の差は、50年間で、339万円。月々6000円という結果になりました。これを、多いと考えるか、少ないと感じるかは人によって違うでしょう。私は試算をする前は、もっと大きな差になるような気がしていたのですが、意外と少なかった、というのが正直な印象です。マイカーを最初から軽自動車にすると、その差は50年間で117万円、月々1950円になります。また、今回は10年で乗り換えるという試算でしたが、もっと長く乗ればその分コストも下がります。
カーシェアリングが環境にやさしいのは、必要最低限しか車を利用しないため、走行距離が減るので環境負荷が減るためです。ところが、料金は走っている時間にかかるのではなく、借りている時間にかかります。移動距離が少なくて、滞在時間が長い人は、地球にはやさしいけれど、お財布には厳しくなるわけです。
週末は実家に帰って、のんびり過ごす。子どもを連れて郊外の公園に行く。こんな予定がよくある人は、リースやマイカーの方が、時間を気にせず過ごせていいかもしれません。近場ならタクシーを利用する手もあります。
また、車を所有することで、駐車場代がかかる人は、毎月1万5000円の駐車場代が50年で900万円になります。3万円なら、1800万円です。このコストを考えると、駐車場代のかからない、カーシェアリングの方に軍配があがりそうです。
車を買うか、借りるか選ぶときは、ライフスタイルや駐車場代などと合わせて考えるのが正解です。
※各試算においては税金や料金の変動などは考慮せず
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