優良企業の決算書の優れた点ばかりを見ていては、決算書を読み解くチカラはつきません。この会社の決算書の、ココはちょっと……という部分について今回は解説します。例として取り上げるのは、2010年6月15日に上場廃止になったエフオーアイです。

エフオーアイの上場廃止は予見できたのか?

エフオーアイは、半導体製造装置の研究開発・製造・販売を主たる事業としている会社で、2009年11月20日に東証マザーズに上場しました。しかし、そのわずか7カ月後の2010年6月15日には、上場廃止となってしまいました。

上場時の株価は770円。その後800円前後で推移していましたが、上場廃止時の株価は1円でした。もしもエフオーアイの株式を所有していたら、大きな損失を被ったことでしょう。
【図undefinedエフオーアイの株価】

【図 エフオーアイの株価】 ※クリックで拡大

上場後たった7カ月で上場廃止となった理由は、何だったのでしょうか?

「新規上場申請に係る宣誓書において宣誓した事項について重大な違反を行った」、もう少し具体的にいうと、「平成21年3月期の決算書について、上場時に提出した決算書に売上高を過大に計上するなどした虚偽の決算情報を記載し、その額は100億円規模に上がる」ということを会社が大筋で認めたことによります。

東証としては、その内容が会社の状況を示す決算情報であり、その規模は、同社の新規上場直前事業年度である平成21年3月期の連結売上高118億円に対して100億円にも上るものであって、売上の大部分に係る極めて重要かつ巨額なものであったことなどから、上場廃止という判断に至ったようです。

粉飾決算をした責任は、当然会社にあります。そして、その粉飾を見抜くことのできなかった監査法人や証券取引所にも問題がなかったとはいえないでしょう。

けれど、こういった会社が上場してしまい、結果として投資家に損失を負わせてしまったことは事実です。このようなケースに巻き込まれないように、我々個人投資家はどのように対応すればよいのでしょうか?

粉飾決算を見抜くために決算書でチェックしておくべきポイントを、次ページで解説します。