違う方向で節約を頑張り過ぎていませんか?
「節約を頑張っているのに、なかなか貯まらない」という人は、そもそも節約するポイントがズレているのかもしれません。そこで、取材を通じてわかった、代表的な7つの「効果薄」な節約法を挙げました。自分が違う方向に頑張りすぎていないか、ぜひチェックしてみてください。節約法1:「サブスクリプションサービスって、お得ですよね」
最近話題のサブスクリプションサービス。一定額を払うことで、「使いたい放題」「食べ放題」「借り放題」といったサービスです。WEB版の雑誌読み放題、動画見放題など、何かしら利用している人も多いのではないでしょうか。うまく活用できれば、金額の上限額を気にせずにさまざまなものを試せる、利用できるというのは嬉しいサービスです。
でも、お得だと思っていても、真逆になるケースも多々あります。利用料だけ払って全然利用していなければ、むしろ無駄な出費になるからです。「いつでも使える」と思うと、逆に「いつでも使わない」恐れがあります。
サービス側から「あなたはほとんど利用していないので、単品で買った方がお得ですよ」とアドバイスが来ることはありません。自分自身で「しっかり使いこなせているか」を、時々チェックすることをおすすめします。
節約法2:「節約のため、好きなものを必死で我慢しています」
節約に真剣に取り組もうと思うと、なぜか「自分の好きなもの」から我慢する方がいます。大好きな趣味を一時的にあきらめたり、友達と会いたいけれどお金がかかるから控えたり……。洋服が好きなのに我慢、旅行も我慢、我慢、我慢、我慢……。そうしていると、途中から耐えきれなくなります。
「何のために節約しているんだろう」「貯蓄なんて私には無理だ」と、我慢していた反動でお金をどんどん使うようになってしまうのです。それでは節約をがんばった意味がまるでないどころか、逆効果。
たとえマネー記事で「これは不要です」と、ばっさり切られている事例があっても、それが自分にとって大切なものであればカットしなくてOK。大好きなものにはお金を使いつつ、自分にとって「不要なもの」「無駄なもの」を見つけてカットしていくことが、正しい節約法です。
節約法3:「バスや電車は1、2駅手前で降りて歩いています」
交通費節約のために、「バスや電車で1、2駅手前で歩いているんです」と話す方も多いのですが、1、2駅程度であれば、差額は20~100円程度。それで、足が疲れたり、大事な靴が傷んでしまったり、喉が渇いたりしてカフェに入ったり、飲み物を買ったりしていませんか?そうなると、節約面では逆効果です。もちろん、運動が目的ということであればOKですので、「目的を何にするか」ということを今一度考えてみましょう。
節約法4:「スーパーで割引品を見たらすかさず買っています」
夜の時間帯になると、スーパーでお惣菜やお肉、野菜などに、30%オフや半額などの割引シールが貼られたりしますよね。割引品は、そのまま誰も買う人がいなければ廃棄になる可能性も高く、みんなで買うことで食品ロスを減らすことにもつながるという素晴らしい側面もあります。ただし、安さにつられて、ついあれもこれもと買っていたら要注意。
そもそも割引される商品は賞味期限・消費期限が間近に迫っているもの。たくさん買いすぎると食べきれない可能性があります。もしも捨ててしまうことになったら、その食品が非常にもったいないですし(単に我が家で食品ロスになるだけ)、何よりも使ったお金ももったいない! よいことがまるでありません。
使い切れる適切な量を見極めてから、手に取りたいですね。
節約法5:「エアコン代がもったいないので、カフェに通っています」
暖房や冷房などのエアコンをつけると、電気代がかかります。「だから、自宅でエアコンをかけずに、カフェに避難!」と、カフェに行く人がときどきいらっしゃるのですが、それは得策ではないかも……。仮に、冷房時の消費電力が、1時間あたり455ワットだとすると、5時間つけた場合は、1kWh=30円で計算すると、455ワット×5時間×30円÷1000=約68円です(使用するエアコン、電力会社などによって異なります)。カフェで550円のアイスカフェラテを頼んで5時間ねばったとしても(ねばりすぎですが…… )、どちらがお得かはわかりますよね。
もちろん、節電は大切ですし、読書や勉強をするときに、自宅よりもカフェのほうがはかどるならいい活用法です。カフェに行く意味を考えてから行動するようにしたいですね。
節約法6:「金券ショップに行くと、安くてワクワクするんですよね」
テーマパークのチケットや映画鑑賞券、交通系の乗車券などが割安で買えるのが、金券ショップ。特に期限切れ間近のチケット類が、格安で入手できるのが魅力です。ところが、「このテーマパーク、ちょっと興味ある。来週日曜までだったらきっと行くはず」と購入してみたものの……。別の予定が入って行けなくなり、結局無駄になってしまう場合があるのです。
期限があるものは、本当に期限までに使えるかをよく吟味しましょう。いくら安くても、実際に使えなかったら無駄になってしまいます。
節約法7:「ガソリンは1円でも安いところを探します」
車に乗る人は、ガソリン代が気になると思います。ガソリンスタンドによって1リットルあたりの値段が違うので、「1円でも安いところに入れたい」と思うかもしれません。でも、1円安く入れるためにわざわざ遠回りした場合、本当にお得になるのでしょうか。1回の給油で30リットル入れるとすると、1円安ければ、1円×30リットル=30円のお得です。仮に1リットル10キロ走る車だとして、1リットルのガソリン代が151.5円(資源エネルギー庁より2020年1月27日時点でのレギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均価格)の場合、わざわざ5キロ遠くのガソリンスタンドに行くと、約76円のガソリン代を使うわけです。さて、お得になっているでしょうか?
ここまでするとあまりにも細かい計算ですが、実はガソリン代の1リットルあたりの1円、2円の差は、それほど大きくないことがわかると思います。
「お金がなかなか貯まらない」という人は、上記7つの節約法をうっかりやっていないか、確認してみましょう。節約にかける労力は、なるべく少なくしたいもの。「効果のある節約かどうか」を、よくチェックしてみてくださいね。
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