家族のコミュニケーションに配慮したプランも
子育て世代の新築やリフォームの際、多く聞かれる住まいへの希望は、家事が軽減できること、安心・安全なこと、子供とのコミュニケーションが図りやすいことなどでしょう。最近では、ハウスメーカーの住宅商品にも、子育て世代を応援するさまざまなプランが提案されていますし、住宅設備や建材メーカーからも、子供との暮らしを意識した商品も多くみられます。プランニングは、子供の年齢や教育方針などが大きく関係しますし、さまざまな考え方があると思いますが、子供とのコミュニケーションの図りやすさへの配慮の有無は大切なポイントのひとつでしょう。
対面キッチンであれば会話もしやすい
対面キッチンであれば、ダイニングで宿題やお絵描きをする子供の様子をみることができる。[アレスタ オープン対面キッチン 対面キッチンユニット サポートカウンタータイプ ペニンシュラL型] LIXIL
ダイニングやリビングの様子が分かる、対面キッチンプランは一般的になってきましたが、キッチンメーカーからは、よりコミュニケーションが図りやすい工夫を持つ商品も提案されています。たとえば、対面キッチンのダイニング側に簡単な食事はもちろん勉強もできるようなカウンターを設けたプラン。キッチン作業をしている親との目線に考慮して高さ設定したものもみられます。
また、キッチン側に家族で使うパソコンコーナーなどを設けることができるユニットを揃えた商品も。分からないことを聞きながら操作したり、子供専用ではなく親子で兼用することで、家族内でのルールを学ぶこともできるでしょう。
子供と並んで料理もできるお手伝いもしやすいプランも
対面キッチンのプランは、キッチン作業の様子も分かるので、お手伝いがしやすいプランのひとつですが、作業スペースや通路スペースにゆとりを持たせれば、子供も一緒に並んでの調理もしやすくなります。商品としてのシステムキッチンには、たとえば、両側から使うことのできるシンクを持つもの、並んで作業できる横並びのコンロを設置したものなどがみられます。また、普段使う食器の収納スペースを子供でも取りやすい位置に設けたり、ダイニング側に設けることで、食事の用意や片付けを自発的に行うことが期待できるかもしれません。
一緒に入ることのできる浴槽でゆっくりとおしゃべりを
お風呂での子供との時間を大切にしている方も多いのではないでしょうか。特に休日のお風呂は、父親が子供と一緒に入浴し、ゆっくりとコミュニケーションを図る、というご家庭もあるでしょう。ゆったりとした浴槽を選べば子供と一緒にゆっくりとくつろぐことができる。[システムバスルーム サザナ] TOTO
もちろん、安全面での対策も施され、滑りにくい床や熱くならず触っても安全な水栓などは標準的になってきています。特に幼いお子さんのいるご家庭では、コミュニケーションだけでなく、安全面も忘れずに確認することが大切でしょう。
ライブラリーやギャラリーは、みんなが集まりやすい「場」
リビングとは別に、家族が集まるような「場」のあるプランもいいでしょう。たとえば、みんなが使うことができる図書スペースをリビングの一角や階段、踊り場などを利用して設けても。本を読み聞かせたり、おすすめの書籍をアドバイスすることもできるでしょう。座って読むことができるようなスペースを確保しておけば、ゆったり過ごすことも可能です。また、子供の作品や写真を飾ることができるギャラリーコーナーをプランニングしても。壁面を上手に使って飾ることで、日々の成長を感じることができるでしょうし、会話もきっかけにもなるのではないでしょうか。
家族みんなで使えるライブラリー。壁面収納ユニットを上手に取り入れて。[ミセル] DAIKEN
帰宅時の様子がわかりやすい「リビング階段」
リビングやダイニングなど、家族のくつろぎのスペースに設けた「リビング階段」は、子育て世代に人気のプラン。メリットとして挙げられるのが、2階に子供部屋を設けた場合、帰宅時や外出時に家族のいる1階のリビングを必ず通るので、コミュニケーションが取りやすいということ。リビングは、家族がいることの多く、顔を合わすことや気配を感じることができる可能性は高いと言えるでしょう。しかし、コミュニケーションが深まるかどうかは別の問題だと思いますし、共働きなど、生活スタイルによっては、子供の帰宅時には家族はリビングにいない、ということもあるかもしれません。新しい家での暮らし方をイメージして、検討することが大切なのは言うまでもありません。
開放的なデッキやサンルームも家族のくつろぎを生み出すスペース
リビングからつなげた自然を感じるスペースで家族の時間を。 [ココマII 施工例 クリエラスク+シャイングレー] LIXIL
設備機器や建材は単体で機能するものではなく、空間プラン、間取りと同時に検討して取り入れることで使い勝手も高まるものです。また、子育て期間の暮らしだけでなく、将来のライフスタイルを考慮してプランニングすることが大切でしょう。
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