ソウル/ソウルの観光・世界遺産

空港だけじゃない!歴史と最先端が同居する仁川の見所(4ページ目)

ソウルの空の玄関口・仁川(インチョン)で知られる仁川は、正式には仁川広域市と呼び、ソウル・釜山に次いで人口が多い韓国第三の都市です。朝鮮半島の西、黄海に面しており、古くから港湾都市として発展を遂げました。歴史的に日本との結びつきが深いことでも知られています。経済自由特区の仁川では、今、急ピッチで開発が進められており、歴史と最先端が同居する今の仁川の魅力に迫ります。

千葉 千枝子

執筆者:千葉 千枝子

旅行ガイド

ジャージャー麺発祥の地・仁川 チャイナタウンをそぞろ歩こう

チャンジャンミョン

ジャージャー麺発祥地としても知られる仁川 チャイナタウンにはモニュメントが

仁川は、私たちにも馴染みがあるジャージャー麺の発祥の地といわれています。開港場近代歴史文化タウンは、その昔、日本租界だけでなく、清国(今の中国)租界や共同租界も開けていました。清国租界はやがてチャイナタウンとして発展。多くの中国人が移り住んでいましたが、そのほとんどが中国山東省からの移住者でした。故郷の味を懐かしみ、よく作られたのがチャンジャンミョン(炸醤麺)です。やがて日本と、そして韓国の人たちの口にあうようにと味付けが変わり、あの独特の濃茶色のソースが編み出されたというわけです。

 

仁川チャイナタウン

仁川チャイナタウンのまちなみ

仁川チャイナタウンは戦後、韓国の政策によって一時さびれましたが、1992年の中韓国交樹立後に観光整備が進み、現在では、たくさんの中国料理店が軒を連ねています。今も韓国の人たちは、チャンジャンミョン(ジャージャー麺)が大好き。チャンジャンミョン博物館も公開されています。見どころ・食べどころがたくさん。お店によって味も微妙に異なるので、食べ歩きにもおすすめです。

 

日清租界の境界線を物語る石灯籠の石段で自由公園へ

日清租界境界線

日清租界の境界線を物語る右の石灯籠は日本式で左と異なる

ちなみに、かつての日本と清国の租界境界線が、自由公園へと続く石階段に残されています。石階段の左右に並ぶ石灯籠。向かって右は日本式、左手には中国式の形をした石灯籠が建ち並ぶのを、はっきり見てとれます。

ここを境に、左に広がるのが仁川チャイナタウンです。自由公園(チャユコンウォン)には、孔子像やマッカーサー像があります。まさに、「アジアの歴史の交差点」と、いえる場所なのです。

 

昔ながらのアーケード・新浦国際市場で名物タッカンジョンを

タッカンジョン

新浦国際市場では元祖タッカンジョンがおすすめ

中区の中央洞から少し内陸へいったところに位置するのが、新浦国際市場(新浦市場、シンポ・シジャン)です。仁川開港にあわせ、日本人や中国人向けに始まった露天の商いが、今では一大アーケード街に。

新浦市場には生鮮のほか、乾物や惣菜、雑貨、各種飲食店、なかにはお洒落なカフェもあり、ぶらぶら歩きに最適です。こちらの名物・タッカンジョン(甘辛いタレをからめた鶏唐揚げ)のアツアツを、ぜひチャレンジしてみましょう。

市場の一角には、新浦国際市場支援センターというツーリスト向け観光案内所があり、新浦市場案内マップなどが常設されています。無料で利用できるロッカーや、トイレも完備されていて、休憩や待ち合わせにもよいでしょう。支援センターは10時から19時までオープン(ただし、月曜日と昼休みを除く)しています。

 

新浦国際市場

そぞろ歩くだけでも楽しい新浦国際市場

場所は、地下鉄1号線の東仁川(トンインチョン)駅 2番出口から歩いて約8分。お店によって異なりますが、朝10時ごろから開店し始め、21時ごろまで営業しています。

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