余裕の3列シート
大人が2人快適に座れるサードシート。身長180cm以下ならロングドライブでも無理なく座れるはずだ
気になる室内は広大で、シートレイアウトは前から2/3/2の7人乗り。ユニークなのがスイッチ操作ひとつでセカンドシートが自動的に折りたたまれて3列目の乗降スペースが大きく確保できる「電動イージーエントリーシート」。これなら3列SUVの欠点である3列目の乗降性が格段に向上するし、標準装備なのもうれしいところだ。
1列目と2列目はもちろん、大型シートで快適そのものだが、3列目も身長171cmの私でもまったく不足のない広さとシートサイズを確保している。フロアから座面の高さも十分に高いから立ち膝のような窮屈な姿勢にもならないし、両サイドのトリム部に肘を掛けられる形状になっているから思いのほか快適で、これなら3列目に大人が座って東京-大阪間を往復するのも苦にならないだろう。
許される人が羨ましい
サードシート装着車にも関わらず、奥行きに不足はなく、3列目をフロアに自動で格納させれば広大なスペースが生まれる
また、全長5m超の巨体を活かしてラゲッジスペースも十分な容量が確保されている。サードシート使用時でも680Lの容量があり、電動で床下に格納すれば最大で2300Lという広大なスペースが出現する。独身なら引っ越しができそうな広さだが、3列目まで乗っても数泊の旅行をこなせる積載性の高さも大きな武器といえるだろう。
巨体だけに道の狭い日本で乗るには取り回しも、駐車場所ももちろん覚悟の上だろう。しかし、3列シートは欲しいがミニバンはイヤという人は必ずいるはずで、しかもメルセデスのSUVという押し出しの強さはほかにはない個性だ。
ランニングコストを含めた予算や駐車場所など、GLクラスを所有できるというのは日本の道路事情を含めても限られた人になるはず。メルセデスの信頼性の高さと、アメリカンSUVのようなおおらかさを兼ね備えたGLクラスでロングドライブや趣味を楽しむ。やや日本人離れしている感もあるが正直羨ましくも感じる。
