ごみで、アートで、人生を変える
カタドールたちが暮らすスラム。貧しくとも誇りを持って生きる人々のつつましい暮らしがある。(c)Vik Muniz Studio
登場人物が全員、魅力的!!
ヴィックとアシスタントは、巨大なごみの山であるジャウジン・グラマーショを見たとき、こう言っています。「遠くで見ているより、近くで見た方が美しい。あそこでいちばん美しいのは、人間だ」。
ジャック=ルイ・ダヴィッドによる『マラーの死』をごみで再現。バスタブもごみの中から。(c)Vik Muniz Studio
日本も変われる?
本作の配給会社であるユナイテッドピープルによると、「配給の狙いには、アートで世界を変える事例を多くの方にご覧いただくことで、より多くのアートを志す方が刺激を受け、ヴィック・ムニーズと同じように、自らの力で、回りの問題を解決するきっかけとしてほしい、という思いがありました。本作はブラジルが舞台ですが、ごみ問題は現代の消費社会を象徴する問題。国内にも存在するごみ問題にも目を向け、日々のライフスタイルを見直すきっかけになれば、という狙いもあります」とのこと。「環境保護」や「持続可能社会」を考えると同時に、「たとえ厳しい境遇にあっても、カタドールたちのように、その時にできる最良のことをやればいいのだ」と、シンプルに考えさせてくれる、とっても元気の出る映画です。
『ヴィック・ムニーズ ごみアートの奇跡』
カラー、98分 字幕付
監督:ルーシー・ウォーカー
配給・宣伝:ユナイテッド・ピープル
7月20日より渋谷ユーロスペースにて公開