窓・サッシ・玄関ドア/窓リフォーム[通風・採光]

家の暑さ対策リフォーム、窓と2階の工夫が涼しさの鍵

家の暑さ対策リフォームをご紹介します。涼しさの鍵は窓まわりと屋根裏にあります。まずは日射を遮る日よけの工夫、そして風通しをチェックしましょう。2階が暑い一戸建てもしっかり対策すれば涼しく過ごせるようになります。(2017年改訂版、初出:2007年7月)

尾間 紫/Yuu

執筆者:尾間 紫/Yuu

リフォームガイド

夏に涼しい家にするために、暑さ対策リフォーム3つの掟をご紹介します。鍵は窓まわりと屋根裏にあります。まずは日射を遮る日よけの工夫、次に風通し、さらに2階が暑い原因とその対策をすることで、涼しく過ごせるようになります。

家の暑さ対策の基本は窓まわり、日差しは日よけで徹底的にカット
〈夏を涼しくするリフォーム-1>

夏の強い日差しは室温を上昇させるだけでなく、窓まわりや床、壁などを熱し、周囲にいる人の体感温度も跳ね上げます。北側の部屋が涼しく、南西側の部屋が暑いのは、この日差しの量の差によるものです。

そこで家の暑さ対策リフォームの1つめの掟は、窓まわりの日射を徹底的にカットすること! 部屋の中に直射日光を入れないのはもちろん、窓の周辺が熱くならないよう、外側から窓全体を覆って日かげにしておきましょう。日射熱を防げば、家の中はぐんと涼しくなります。

パーゴラ風日除け

窓の上に取付けるアルミ製のバーが1本あれば、すだれや緑のカーテンの取り付けに便利(YKK AP


涼しくするための大事なポイントは、窓の外側で対策をすることです。また窓下の床面がコンクリートやウッドデッキの場合は、そこに直射日光が当たらないよう、床面も日かげにしておきましょう。人工物は蓄熱しやすく、床が熱くなると、家の中まで暑さを感じるようになります。

窓の外側に取り付けられる日よけには、オーニングや屋外型ロールスクリーンなどがあります。取り付けリフォームは意外と簡単、使う時だけ広げて日陰を作ります。また床面を覆うようにプランターを置いて植物を植えておくのも暑さ対策に効果があります。

窓ガラス面で対策する場合は、日射熱をカットするエコガラスへの交換、遮熱タイプの内窓の取り付けなど、窓の性能を上げるリフォームが効果的です。エコガラスへの交換工事は1箇所30分~1時間程度で、冬の寒さを防ぐ効果もあり、ガラスの交換ならマンションでも可能ですので、管理組合に相談してみましょう。

室内側で暑さ対策をする場合は、遮熱カーテンの取り付けや、ガラス面への遮熱フィルムの張り付けなどがあります。

大事なことは日差しを家の中に入れないことにあります。西日が差す部屋は、午後になったら早めに雨戸やシャッターを閉めておきましょう。

また夏は朝日も強烈です。実は朝日と西日の熱量はほとんど変わりません。涼しく眠り、さわやかに起きられるよう、寝室は西日だけでなく朝日の対策も忘れずにしておきましょう。断熱仕様の雨戸やシャッターを取り付けリフォームしておくと快適に暮らせます。

長い軒や庇は日本の風土にあった先人の知恵

最近は敷地の形状やデザイン、コストダウンなどの観点から、軒が短く、庇が無い家をよく見かけます。しかし日本の暮らしにおいて、軒や庇は家を快適にしてくれる大切な役割を持った部材です。

日本の夏は太陽の位置が高いので、長い軒や庇は室内への日差しを遮り、部屋の中を涼しく保ってくれる効果があります。逆に冬は太陽の位置が低いので、軒や庇があっても室内に長く日差しが入り込み、部屋の中をぽかぽかと暖かくしてくれます。

このような家の仕組みは日本の風土に合った、先人の住まい作りの知恵です。窓まわりの工夫で、夏涼しく冬暖かく過ごしましょう。

タープ日除け

ロールスクリーンタイプの日よけは、手軽なリフォームで暑さ対策に効果が高い。使わない時は小さく丸めてジャマにならない(オーニング取り付けリフォーム、日よけで夏を涼しくより


次のページは、風通しがあれば涼しい!2階が暑い家の対策リフォームです。
 
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