DIYで地震対策リフォーム
大地震では 「屋内の意外な凶器」 による被害も目立つ
DIYでできる、地震対策リフォームをご紹介します。建物に最新の耐震性能を持たせても、それだけで安全とは言い切れません。大地震による被害では、意外なものが凶器となり命を奪ってしまった 「家の中での被害」 も目立ちます。家の中での被害を最小限に抑えるために、地震で凶器になりやすい3つの部位をチェックし、対策しておきましょう。地震直後は耐震金具などが品物不足に陥りがちですが、メーカーも量産体制を敷いて来ますので、落ち着いてからシッカリ対策しましょう。
DIYで地震対策リフォーム-その1
猛スピードで飛んでくる巨大な家具を固定する
大地震では、大きな家具や家電による被害が目立ちます。タンスが宙を飛んできた、ピアノが家の中を暴走して下敷きになったというケースもありますので、大きな家具類はDIYリフォームで動かないよう固定し、地震対策をしておきましょう。タンスやテレビは、ホームセンターで売っている 「転倒防止金具」 を使えば、手軽に固定することができます。またピアノは、アップライトでも約250kgの重量がありますので、専用金物でシッカリと固定する必要があります。
ピアノ用の固定器具 (左:アップライト用、右:グランドピアノ用)
アップライトは壁に固定、グランドピアノは床に固定するように考えられた器具(YAMAHA)
これらの大物家具の固定のポイントは、固定する天井 ・ 壁 ・ 床自体の強度です。下地の入っていない石膏ボードや、5mm程度の薄い下地用合板に留めても、すぐ抜けてしまったり壁が壊れてしまいますので、あまり効果はありません。
柱の入った壁や、構造用合板を下地にするなど、強度が高い部分に直接留めるようにして下さい。ホームセンターでは、石膏ボードの壁に突き刺して下地の有無を確認する下地チェッカーも売っています。
大きなタンスやピアノの側で寝るのは避けるなど、日ごろの注意も大切です。また収納は、壁面にシッカリ取り付けて造作する 「壁面収納」 にしておけば更に安心です。
次のページもDIYでできる地震対策リフォーム、降り注ぐガラスや金属の小物、避難経路をさえぎる鋭利な危険物への対策です。