薬剤師/薬剤師とは

薬剤師のお仕事 学校薬剤師編(3ページ目)

学校薬剤師は学校における環境衛生について検査・助言を行い、生徒の健康増進に寄与することを目的に、大学を除く各学校に置かれています。近年では、学校での各種検査だけでなく、お薬教育や違法ドラッグ対策など学校薬剤師に期待されることは広がっています。

久保田 嘉郎

執筆者:久保田 嘉郎

薬剤師ガイド


学校薬剤師になるには?

学校薬剤師になるための特別な資格はなく、薬剤師であればなることができます。

学校薬剤師は仕事の性質上からも求人広告等に掲載されることはなく、多くが前任者の紹介や、薬剤師会からの案内で教育委員会等から任命されています。

学校薬剤師を希望する場合は、地域の教育委員会や薬剤師会などに問い合わせてみるのもよいでしょう。特に薬剤師会は、学校薬剤師に検査器具や検査設備を提供していることもあり、求人情報などを把握していることが多くあります。


学校薬剤師は掛け持ちが多い

学校薬剤師は、学校で生徒たちが快適で安全に過ごせるような環境を作るため地域にとけこんだ大変やりがいのある仕事です。

しかしながら日中、学校を訪れ教室の照度、水道などの衛生状況を検査することが仕事であるため、薬局などの勤務薬剤師が掛け持ちすることは時間的制約から難しく、地域の個人薬局の経営者である薬剤師など、比較的時間に融通の利く薬剤師が多く任されています。ただし勤務薬剤師でも職場の協力が得られるのであれば、薬局外で職能を発揮できる機会でもあるので、引き受けてみるのもよいでしょう。

また、学校薬剤師が職務を遂行するためには、同一地域内の学校薬剤師と相互に協力をして情報の提供をすることも大切になってきます。

※管理薬剤師は基本的に管理する薬局以外での勤務は認められませんが、非常勤として学校薬剤師や介護支援専門員を兼務する場合などは都道府県知事の許可を得ればよいとされています。


気になる報酬は?

薬剤師undefined報酬

学校薬剤師の報酬は設置主体によって差がある

学校薬剤師の報酬は、学校設置主体によってばらつきがあります。

公立学校に限れば、おおむね年額5万円から10万円の間であることが多いです。低いところだと2万円台というのもありますし、東京都町田市の学校のように30万円近く(平成25年 報酬に関する条例より)になるところもあります。これらは各市町村の非常勤職員の報酬としてホームページ等で公開されています。年に数回という勤務を考えても決して割のいい仕事ではありません。

しかしながら、学校薬剤師は担当している学校の入学式や運動会などの行事に招待されることも多く、地域に根差した薬剤師として子供たちの成長を見守ることができるという、この仕事ならではのやりがいや喜びを感じることができます。

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