小さな赤ちゃんが1人家族に加わると、毎日はバタバタ。新しい生活を軌道に乗せるのにも時間がかかります。ましてや、2人、3人の赤ちゃんを1度に育てているご家族の様子は、経験したことのない人には想像を絶するものです。双子ちゃん、三つ子ちゃんのお母さんたちは、どのように怒涛の赤ちゃん期を乗り切ったのでしょうか。3歳の女の双子ちゃんを育てている東京都在住のグラフィックデザイナー・Nさんと、6歳の男の三つ子ちゃんを育てている函館市在住のHさんに、妊娠中の情報収集や産後の生活の乗り切り方、育児の工夫、仕事との兼ね合いなどを伺いました。

100人に1人が多胎児のお母さん

新生児期の三つ子ちゃん

3人の赤ちゃんがやってきた!

『NPO法人 いしかわ多胎ネット』による「多胎児家庭の育児支援に役立つ図と表 2013(平成25年)作成版」によると、現在、毎年ごとに母親の100人に1人が、双子以上の多胎児の母親だそうです。妊娠中から母体への負担が大きく、体調管理が難しいことから、仕事を辞めざるをえなかったり、切迫流産・切迫早産などによる自宅安静や管理入院で、身動きが制限されたり、寝たきり生活を余儀なくされることもあります。

無事赤ちゃんたちが誕生しても、早産などによる成長、発達面の心配事を抱えながらの育児のスタートになることも。2人、3人の赤ちゃんへの授乳とオムツ替えに追われ、疲れがとどまることなくたまっていくだけでなく、複数の赤ちゃんを連れ出す労力から、なかなか家庭外との関わりを持ちにくい状況が続きます。

こういったことから、双子、三つ子の赤ちゃんを育てているお母さんはストレスの度合いが非常に高く、周りから見ると頑張りすぎるぐらい頑張っているにもかかわらず、本人は「子どもを虐待しているのでは」と思い詰めてしまうことも多いそうです。

子育て情報収集は妊娠中から

妊娠後期に切迫早産で2ヵ月の入院生活を送った後に、34週で陣痛が始まり、出産した双子ママ・Nさん。妊娠中から、携帯サイトやマタニティ雑誌などで、赤ちゃんや双子のお世話についての情報を集めていました。三つ子ママ・Hさんは、2ヵ月の管理入院をへて、31週で出産。やはり、ネット上で多胎児の子育て体験をつづったブログなどを探しました。赤ちゃんが生まれてしばらくは、「いつ寝たか覚えていない」(Nさん)、「生きているという実感がないくらい疲れていた」(Hさん)という状態が続くので、妊娠中から情報収集をしてイメージを膨らませておくことが欠かせません。心身に無理がかからないよう、夫や気のおけない身内などに情報収集を手伝ってもらい、一緒にイメージを膨らませてもらえたら、ホッとできるかもしれませんね。

産院、行政機関にも、多胎児の親同士が情報交換できるサークル、産後の家事援助システム、2人以上の赤ちゃんの一時保育を引き受けてくれる保育施設やシステムの存在などを問い合わせ、妊娠中から利用登録ができる場合には、登録を済ませておきましょう。

>>次のページでは、赤ちゃん期のお世話がイメージできる体験談を紹介