「簿記能力検定」について
「簿記検定ってなに?」の記事でも少し触れたように、簿記検定は「日商簿記検定」だけではありません。今回は全国経理教育協会が実施している「簿記能力検定(以下、全経簿記)」についても解説していきます。まずは試験制度についてですが、「日商簿記検定」とは異なり、上級、1級、2級、3級、4級となっています。おおむね「全経簿記上級」が「日商簿記検定1級」と同程度のレベル、「全経簿記1級」が「日商簿記検定2級」と同程度のレベルと思っていただけばいいでしょう。
「全経簿記」の申し込み
その「全経簿記」の日程は、通常は7月、11月、2月の実施です。直近の試験日程は下記のようになっています。また、「全経簿記」の申し込みは、インターネットで行うか、試験会場への窓口申し込みになります。インターネット申し込みや試験会場の詳細については下記サイトをご覧ください。
http://www.zenkei.or.jp/license/bookkeeping.php
「全経簿記」の活かし方
さて、この「全経簿記」、実は様々な使われ方をしています。例えば、かなり勉強を進めた方で、税理士試験の受験資格を得るために簿記検定を受験しようとしている人がいるとします。税理士試験の受験資格を日商簿記検定1級合格で満たそうとする場合には、受験申し込みが5月末であるため、11月の簿記検定1級に合格しなければなりません。2月は1級の試験がないからです。しかし11月の日商簿記検定1級に合格できなかったとします。その場合、どうしたらいいでしょうか。実は「全経簿記」の上級に合格すれば同じく税理士試験の受験資格が得られます。そして「全経簿記」の上級であれば2月も実施されていますので、こちらに合格すれば5月末の税理士試験申し込みに間に合い、税理士試験の受験資格を満たすことができるのです。
「簿記能力検定」の受験料など
「簿記能力検定」についての受験料、開始時間、実施時間は下記の通りになります。会場によっては開始時間が異なることがあるようですので、ご注意ください。今回は2つの検定試験の申込に際して必要な情報を確認してきました。なお、「簿記検定ってなに?」でも説明しましたが、「全商簿記検定」は主に商業高校の方が受験する試験なので説明は割愛しました。
次回以降は具体的な科目の内容や勉強法について説明していきたいと思います。