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子どもの素朴な疑問にどう答える?(3ページ目)

子どもの「なぜ?」にどう答えるのか。親のセンスが問われるところです。

執筆者:おおた としまさ

哲学的な質問

勉強

なぜ勉強しなくちゃいけないの?

さて、「なぜ勉強しなくちゃいけないの?」という問いにはどう答えるのがいいでしょうか。明確な答えはないともいえますし、いくらでも答えはあるともいえます。ちょっと哲学的な問いです。ここでもやっぱり「そういうものなの!」と突き放してはいけません。「そういうものなの!」は子どもの思考を停止させるNGワードです。

 

この手の問いについて考えることは、答えのなさそうな問いに対して自分なりの考えをもつことの訓練になります。ぜひ親子で語り合ったらいいと思います。「なぜ勉強しなくちゃいけないの?」というような問いに対したときこそ、未知なる状況に接しても狼狽することなく、道理を見極めて対処する能力、すなわち「生きる力」が試されます。そのようなときに大人が、「考えてもしょうがない」と言って考えるのをやめてしまったり、無理矢理「正解のようなもの」をねつ造してしまったりしたら、子どもたちの「生きる力」は引き出せません。逆にそのようなことを親子でじっくり語り合うことはまさに、子どもの「生きる力」を引き出すことになります。「なぜ勉強しなくちゃいけないの?」というような問いはそのためにあるとも考えられます。

「なぜウソをついちゃいけないの?」「なぜ大人は仕事しなくちゃいけないの?」というような問いも同じです。

そしてどうしても答えがわからないときは、まず親が、「どうなるかわからないのだけれど、どうなるかわかるまでやってみようと思う」というような姿勢を示せばいいのではないでしょうか。言葉で説明のできないことを生き様で示すのです。それが親にできる最高の教育ではないかと思います。

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