目標販売台数の9倍以上を受注
新しいレクサスISの立ち上がりが好調だ。月間販売目標800台に対し、発売1ヵ月で7600台の受注を得たという。アベノミクスで少し景気よくなってきたか? うち5500台はハイブリッド(IS300h。480万円~)とのこと。改めて試乗してみることにした。新型レクサスIS
ハイブリッドシステムはプリウスやアクアなどと同じトヨタ方式。スタートボタンを押すとスタンバイ状態に。Dレンジをセレクトしてアクセル踏むと、タイヤ2~3転がりまでモーターで走り出し、そこからエンジン始動。以後、モーターとエンジンの効率の良い部分を使って走る。
アクセル戻した瞬間、燃料カット。走行エネルギーで発電機を回し、電池に電気を蓄え、そいつを再び加速に使う。エネルギーのリサイクルだ。新型ISに搭載されている2.5リッター4気筒エンジンはディーゼルより熱効率の高い「世界一省燃費」のパワーユニットである。
日本の道路環境だと十分なパワーを持っており、エンジンフィールだって滑らか。それでいて普通に走れば13~15km/Lくらいの燃費を出す(100km/hの高速巡航だと20km/L近い)。ちなみにハイブリッド以外のISは街中だと燃費半分。信号の無い地域以外ならハイブリッドだろう。
「大吟醸」な乗り味のFスポーツもおすすめ
乗り心地は上々。先代ISから乗り換えると信じらないくらい上質になった。路上のキャッツアイに代表される激しいデコボコを通過すると脳天まで響くツキ上げ感があるものの(ダンパーの構造上の弱点らしい。次の課題か?)、99%の路面で快適だと評価しておく。サスペンションが引き締まった『Fスポーツ』(58万円高)というチョイスもあり、こちらを選ぶと、一段とシャープかつ雑味の無い乗り味になる。標準の乗り心地を「吟醸酒」だとすれば、Fスポーツは「大吟醸」といったイメージ。御予算に余裕あるならFスポーツを選んでおけばいい。
新型レクサスISの車内
追突事故などの被害を低減する「自動停車ブレーキ」は、車速15km/h以下だと稼働しない(深刻なダメージは受けないからだという)。15~30km/hの速度域なら自動停車。31km/h以上になると停車しないが、急ブレーキ状態で衝突し、被害を最小限に抑える。
世界のトップ水準からすれば物足りない性能だけれど、装備しておくことをすすめておく。また、アメリカで始まった新しい衝突試験「スモールオーバーラップ」(オフセット率の小さい衝突形態)に対応していない。これまた世界トップ水準からすれば劣るということを知っておいてほしい。
安全レベルさえ気にならなければ、カッコ良いし燃費良いし乗り心地良いし、で魅力的なクルマだと思う。全く同じ価格帯に属すBMW3シリーズやベンツCクラスと乗り比べ(この2車も安全レベルはISと同じ)、納得のいくクルマ選びをしたらいい。
参考までに書いておくと、日本車でスモールオーバーラップを初めてクリアしたのは6月20日発売のアコードHVである。