歯周病/歯周病(歯槽膿漏)の原因・症状

不安解消! よくある歯ぐきの炎症3大病名とは?

歯ぐきが腫れて不安になった時に確認できるように、臨床的に良く見かける3つの病名について、原因、症状、治療法を解説します。

丸山 和弘

執筆者:丸山 和弘

歯科医 / 歯の健康ガイド

歯ぐきが炎症すると「腫れ」「出血」「膿(うみ)」「接触痛」などが起こります。このような症状が起こる場合によく見られる3つの原因があります。今回は炎症を起こした歯ぐきの3つの原因とその症状についてわかりやすく説明します。


歯肉炎

歯肉炎

歯磨きで回復が可能なことが多い

■症状
歯の周囲の歯ぐきが赤くなり、歯と歯の間だけが腫れる程度が多いようです。日頃のブラッシングがそれほど熱心でない人によく見られます。しっかりとしたブラッシングをすると、簡単に出血して痛みが起こります。

■内部の状況
プラークや小さな歯石の表面の細菌や毒素などが、歯ぐきの中に侵入し始めているため、それを防御するための反応として炎症が起こっている状態です。歯肉炎は歯周病の初期症状として起こります。そのまま放置するとやがて歯周病になっていきます。

■治療法
歯石がそれほど硬くなくプラークのみが多いのであれば、歯磨きを2週間ほどしっかり行なうと、炎症の原因である細菌がいなくなるため、回復します。その後、小さな歯石が目立つようであれば、歯科医院で歯石を除去を行なえば健康な状態に戻ることができます。


歯周病

歯周病

歯肉炎を放置すると次第に骨が溶ける歯周病となる

■症状
歯ぐきが歯肉炎よりも腫れます。歯と歯の間だけでなく、歯の周囲が目で確認できるほどはっきりとした膨んだ場合には、歯肉炎ではなく、すでに歯周病になっていることが多いようです。赤く腫れた部分を指で押さえると歯の周囲から「白い膿」が出てくることがあります。腫れの痛みは進行した状態にならないと出てこないので注意が必要です。噛むと痛い場合は歯周病が加速度的に進行してしまうこともあります。

■内部の状況
歯肉炎と同じように歯ぐきの防御反応が起こっているが、より内部に細菌や毒素が進行しているので、歯を支えている骨の一部が、溶けてしまっている状態。歯を支えている骨は、自然に増加することがないため、一度失うと基本的には治療をしても元に戻りません。あごの骨は下がるか止まるかしかありません。歯ぐきの炎症を放置すると歯の周囲の骨がすべて無くなり、歯が自然に抜けることになります。

■治療法
歯石なしのプラークだけで歯周病まで進行することはまれです。そのため原因除去療法として、歯科医院で歯の周囲の歯石を取り除く必要があります。より進行した歯周病では、歯ぐきで見えない奥の方に大量の歯石があることが多いので、麻酔後に歯ぐきの一部を切開して、歯の根の部分に付着した歯石を確認しながら取り除く「歯周外科手術」が行なわれることもあります。


根先性歯周炎

■症状
歯ぐきにできる「おでき」のような腫れが特徴です。痛みはほとんどありません。おできは疲れがたまったりすると大きくなったり、しばらくすると小さくなったりしますが、完全に無くなることはありません。

■内部の状況
「おでき」は膿を排出するための火山のような出口です。原因は歯の根の先端部分にあり、そこに溜まった膿があごの骨を少しずつ溶かしてゆき、歯ぐきの直下まで穴でつながっているのです。このため原因となっている根の先端部分を治療しないとおできの穴を塞ぐことはできません。

■治療法
原因となっている歯は、神経がすでに死んでいたり、過去に神経を抜く治療が行なわれている場合が多いようです。どちらも歯の内部の神経が入っていた空間の汚れが原因なので、かぶせてたり詰めてある物を一度外して内部の空間をきれいにするための治療を行ないます。歯の内部がきれいになると歯ぐきのおできもなくなります。

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