60年代には意義深いことだったドキュメンタリー映画製作

作品名
世界残酷物語
■監督
グァルティエロ・ヤコペッティ
■主演
とくに特定の人物は存在しません。
世界中の奇妙で、珍しい風習や風俗のドキュメントです。
■DVD発売元
ジェットリンク

■おすすめの理由
小学生のころ、田舎にやっとできたビデオレンタルのお店がありました。
小学生の女友達と5人くらいで、「ホラー映画を見よう!!」とドキドキしながらお店に借りに出かけていきました。

棚にあった『ヤコペッティの世界残酷物語』にみんなで目が釘付けになりました。
内容なんてわかりませんから、ジャケットで「これは怖そうなホラー映画だね!」と言って、ドキドキ・ワクワクしながら借りました。
そして、「キャー!!こわい!!」という場面を想像して、みんなで固唾を飲んで画面を見つめていました。

しかし、いつまで経っても期待するような怖い場面が出てきません。
シュールで珍妙な映像が展開されていきます。

「これは、どうやらホラー映画ではないね。」とわかったのは、牛にビールを飲ませる映像が出てきたときです。
肉を柔らかくするために、牛にビールを飲ませるということを、このとき初めて知り、いろいろな意味で衝撃を受けました。

ホラー映画ではないなら、『世界残酷物語』という映画は何なのだろう?何を伝えたかったのか……。

全然怖くないし、ストーリーはないし、世界の珍妙な映像が次々と、あっけにとられている私たちの前に繰り広げられていきました。

ウブで田舎の昭和の小学生の女の子ですら、「ぽかーん……。」とあっけにとられる『世界残酷物語』。

考えてみると、1960年代は、現代のように知りたい情報をパソコンで自由に得たりすることなど、
もちろんできませんでした。
そんな時代にあって、映画でドキュメンタリーを撮るということはとても意義深いことだったのかもしれません。
そして、今も新鮮に『世界残酷物語』の世界観を覚えています。

「映画とは、本当に奥深いものだ!」と小学生の少女だった私に教えてくれた思い出深い作品です。





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