老人ホームや高齢者賃貸マンションの部屋の例
高齢者のための住まいとは?
高齢者のための住まいは、施設も含めると、大きく3つに分けられます。1)賃貸住宅(高齢者賃貸マンション等)
2)居住施設(有料老人ホーム等)
3)介護保険施設(特別養護老人ホーム等)
さらに、それぞれの中でも細かく分類されます。これは、高齢者の住環境については、介護保険制度とも相まって、いくつもの制度が設定されているためです。ここでは、その中の主な分類について説明をしていきます。
賃貸住宅(高齢者賃貸マンション等)の種類
まず、高齢者賃貸マンション。この中にも多様な種類が存在します。・高齢者にも貸してくれる賃貸マンションやアパート
高齢者にも貸してくれる普通の賃貸マンション等です。介護・見守り等のサービスは付いておらず、バリアフリー化されていない住まいも多く存在します。といっても、全ての賃貸マンションのことではありません。高齢者の独り暮らしによる孤独死などを理由に、高齢者には部屋を貸してくれない賃貸住宅も残念ながら多数存在します。
・シルバーハウジング(高齢者向けの公的賃貸住宅)
高齢者等の生活に配慮してバリアフリー化された公営住宅等で、生活援助員による日常生活支援サービス(日常の生活指導、安否確認等)の提供を併せて行っている住まいです。地方公共団体、都市再生機構、住宅供給公社が提供しています。
・サービス付き高齢者向け住宅
最近よく耳にする「サービス付き高齢者向け住宅」。実は、国の施策で3年前に生まれたものなのです。国土交通省と厚生労働省が共同で、有料老人ホーム等だけでは供給しきれない高齢者向けの集合住宅として整備していく事業です。運営は民間(営利法人・社会福祉法人・医療法人)です。建設に関しての補助金があるため、多くの住宅が建設され、開業しています。
バリアフリー構造になっており、一つの建物におおよそ10室~100室程度の個室で、共用の食堂や浴室がある場合もあります。最低限のサービスとして安否確認、生活相談があり少なくとも日中は専門スタッフが常駐しています。介護サービスについても老人ホームのような手厚いサービスを受けることができる住まいも、多く見られます。今後の高齢者の住まいの選択肢として、有料老人ホームと共に、考えてみるといいでしょう。
・その他 高所得者用シニアマンション等
高所得者向けのシニアマンションは、提供サービスも多種多様で、豪華な設備を備えています。コンシェルジュが常駐していたり、広い部屋だったり素敵な建物・環境だったりしますが、受け入れ可能な介護度はシニアマンションによってそれぞれ異なります。中には、介護度が高くなった場合に、移り住みをお願いされる場合もあります。
次ページでは、居住施設(有料老人ホーム等)と介護保険施設について説明します。