引っ越しをしたら銀行口座の住所変更は必要?
最近引っ越しをしたという方もいらっしゃるかもしれません。引っ越しをすると、住民票を移し、運転免許の住所変更のほか、郵便の転送願いやクレジットカード会社の住所変更など、手続きに何かと手間がかかりますよね。そんななか、うっかり忘れがちなのが、”銀行口座の住所変更手続き”です。「別に、通帳もキャッシュカードも、住所変更しなくても使えるんだから、いらないのでは…?」と思われるかもしれませんが、住所変更をしておきたい理由が2つあるのです。
理由1:万一の紛失時に「本人確認」が大変になるから
万が一、通帳やキャッシュカードを紛失してしまったときに、銀行口座の住所変更が済んでいないと厄介です。なぜなら、一度口座が使えないようにストップしてもらった後、後日通帳やキャッシュカードの再発行手続きをすることになりますが、この時求められる「本人確認」が問題だからです。運転免許証や保険証などに書かれた現住所と、銀行に登録されている住所とが違うものになってしまうのです。もし、山田ユキさんが、東京から大阪に引っ越した場合、住所変更手続きをしていないと、銀行側では「東京在住の山田ユキさん」という登録のまま。大阪の住所が書かれた運転免許証を持っていっても、「大阪の山田ユキさん」ということしか証明できません。
ただし、運転免許証が住所変更済みで、表面に東京、裏面に引っ越し後の大阪の住所が記入されてあれば、受け付けてもらえるケースが高いのですが、次の運転免許更新後は、古い住所の情報がなくなってしまうので注意。以前に東京に住んでいたことが証明できる公的機関の証明書(住民票など)が基本的には必要になります。
それでなくても、通帳やキャッシュカードを紛失して落ち込んでいるところ、「住民票を取りにいく時間がない」「早くお金を引き出したいのに、できない」なんてことになっては困りますよね。
【理由2】重要な郵便物を受け取れない可能性があるから
通常は、銀行から郵便物が来ることはあまりないかと思いますが、定期預金が満期になったお知らせのほか、万一銀行が破たんしたときに、手続きに必要なお知らせなどが届くケースがあります。引っ越しして、郵便局に「転送願い」を出すと、郵便物が転居先に1年間転送されますが、銀行関連の書類は、「転送不可」のケースも多いもの。住所変更をしていないと、大事なお知らせが書いてある郵便物を受け取れず、見過ごしてしまう危険性があります。また、郵便物が登録住所に届かなかったために、最悪、銀行から「この口座は使用されていない」と見なされてしまう可能性もあるのです。
「お給料も振り込まれるし、出金もできるし、まったく問題ないでしょう」と思っていても、万一の際には困ってしまうことをおわかりいただけたかと思います。
銀行口座の住所変更は、店舗に行かなくても、ネットから申し込み、郵送にて本人確認書類(運転免許証など)のコピーなどを送付すれば手続きができるところが多いです。引っ越しされた方は、できるだけ早めに住所変更手続きをしておきましょう。
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