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科学で推理する『ガリレオ』の大元はあの古典的名作

春ドラマ最大のヒット作は『ガリレオ』。科学で推理するスタイルが特徴ですが、そのもとになったのはテレビドラマの名作、それに推理小説の大古典も。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

春ドラマのまとめ記事

科学技術の功罪と掛け合いの妙『ガリレオ』

で取り上げましたが、春ドラマは『ガリレオ』、気象予報士の安倍晴子(武井咲)がヒロインの『お天気お姉さん』、NHK-BSプレミアムのBS時代劇『妻は、くノ一』は主人公・雙星彦馬(市川染五郎)は天文オタクと、科学で事件を解決するドラマが目立ちます。

原因は原発事故により科学技術に対する信頼が揺らいだことの反動ではないかと思います。
そのことは『ガリレオ』初回の「幻惑す-まどわす-」に強く見られます。

クアイの会教祖・連崎至光(大沢たかお)が
「科学の進化こそが、人類を破滅させるかもしれない」というのに対し
湯川(福山雅治)は
「そうならないためには、科学者自身が善であること、そして科学を暴走させないモラルを持つこと、つまり科学者自身の心が汚れていてはいけない」

と科学技術の存在意義についてのやりとりがあったのは、科学で不可能犯罪を解決する『ガリレオ』ではそこが揺らいでは成り立たないからでしょう。

第1シーズンから

そういえば、第一シリーズの最終エピソード『爆ぜる-はぜる-』。犯人は原子力工学の元教授(久米宏)で湯川も犯人を止められなかったことを悩みます。
また産業廃棄物が大量に不法投棄された池に現場検証に行った時、池をきれいにしようとしている人から「あんたたち科学者は、便利なものをたくさん作ってすごいが、作ったものが最後にどうなるかは考えないのか」といわれるなど、かなり予言的です。

 次は「科学推理ものの名作

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