帰宅後のラーメンよりだし
だしの香り、旨味は、ほっと疲れを癒してくれるかもしれません。
世界各国から日本の食事がヘルシーといわれるのは、「一汁三菜」という献立で栄養バランスがとれた食事であるからと同時に、低カロリーでもだしのうまみを効かせて満足できるおいしさが楽しめるからです。
日本料理のお店では、椀物がメイン料理とされますが、椀物のふたをとってたちのぼる湯気とともに香るだしの香り、そしてだしを味わうと、なんともいえない充足感に満たされます。
シンプルなだしを一杯飲むと、疲れが癒されるかもしれません。シンプルで低カロリーなおだしなら、やみつきになって毎晩飲んでも、こってりラーメンやスイーツより、低カロリーです。
鰹だしのポイント
日本料理の欠点は、塩分をとりがちなところです。そういう意味でも、塩分が多めの麺類の汁は、夜食等には控えたいものです。食事としてではなく、嗜好品のようにだしを飲む場合も、塩や薄口醤油なども加えずに飲むとよいでしょう。作り立てで、香りがよく、旨味が出ていれば、それだけでも十分においしくいただけます。また前述の鰹だしでも、油や糖分と同様に快感を得られるという研究では、香りが大きく影響するということでした。昆布の旨味はグルタミン酸、鰹節の旨味はイノシン酸、干し椎茸はグアニル酸というように、それぞれ旨味成分は異なります。昆布だけ、鰹ぶしだけではなく、昆布+鰹節になると、旨味の相乗効果でおいしさが何倍にもなるそうです。
遅い帰宅で、一からだしをとるのは面倒という方には、だしパックの商品などを使われるとよいでしょう。昆布や鰹、あごだしなどおいしくブレンドされたものなどがあり、手軽に使えます。
関連リンク/
タフなカツオのスタミナ源で疲労回復をサポート(食と健康)
参考/
・コクと旨味の秘密(新潮新書)
・人間は脳で食べている(ちくま新書)
・だしに学ぶ-日本人の食志向と健康効果