一体型モーター「デジタルモーター V4」の開発で小型化を実現
集じんパワーには定評のあるdyson。ボールタイプDC46では走行性の良さを向上し、性能も使い勝手も申し分のない完成度を誇っています。そんな前機種から、さらにコンパクトになったのが、新モデル【DC48】です。ポイントは、高性能でコンパクトなモーター「デジタルモーター V4」の開発。当日、エンジニアのMatt Steel氏に少しお話を聞きましたが、100人を超えるエンジニアのチームが4年間かけて開発したということからも、その開発技術の難しさが伺えます。モーターがコンパクトになったことで一番大きく変化したのは、本体が小さくなったこと。【DC48】タービンヘッドの本体質量は2.7kg。従来の機種【DC46】より30%もの小型化を実現しました。実際に比べてみると、確かにひとまわり小さくなっています。
実は以前のdysonは、コンパクトにしたことで、掃除中に本体が転んでしまう……という不具合が発生。それを解消するため、現在のボール型にし、本体サイズもひと回り大きくしていました。今回は、そのボール型のまま本体サイズをコンパクトにしたので、掃除中に転倒することなくスムーズな走行性を維持していました。
弱点だった運転音が40%低減!
さらに静音性も進化! なんと、従来モデルから40%音を低減しています。これは、クリーナーヘッドの吸気経路を単純化・サイクロン内部の空気の流れをスムーズにして機械音を低減・ボール内部に配置されているモーターの向き・モーター周辺の防音フェルトや吸音材など、音の原因となるあらゆる部分で、低減する設計を導入した結果とのこと。実際に運転音を聞いてみると、今までの「大きいよね……」という感覚はかなり軽減されていました。国産の静音性と比べてしまうと、まだ「静か!」というレベルではありませんが、確実に静音性は上がったと実感できました。小型になっても、さらに集じん力UP
サイズは小さくなっても、集じん力はもちろん健在です。【DC46】モーターヘッドの集じん力が89.6%だったのに対し、新モデル【DC48】モーターヘッドは、なんと93.3%に向上しているとのこと。本体を小型化すると、どうしても集じん性能が低くなりがちですが、逆に向上しているのはお見事です。集じん力については、いろいろなサイトでもその実力を紹介しているので、今さら言及するまでもありませんが、会場で、そのパワーを見せてくれましたのでご紹介します。上左:目視では何も無いように見えるカーペット/上右:普通に掃除機をかけているところ/下左:白い粉がみるみる溜まったダストボックス/下右:クリアビンの中に溜まっていたホコリはかなりの量