アメリカの美少女コンテストが教えてくれること
子どものチャレンジ、親は黒子になって
まずご紹介したいのが、アメリカでの「美少女コンテスト」をテーマにした研究についてです。そこでは、子どもがコンテストで優勝する、選ばれる、賞金を得るなどの成功をすることで、親本人が達成感を得ることの危険性が示唆されていました。これを心理学では「代理達成」と言います。
子どもの成功で親が達成感を得る「代理達成」が習慣になると、様々な問題が出てきます。
- 親は自分の達成感の拠り所を子どもに依存するようになる
- 達成のために、大人の考えを子どもに強く課すようになる
- それにより、子どもが本来得られるはずの純粋な喜びが抑えられてしまう
- 親自身のニーズと子どものニーズを区別できなくなる
- 子どもは親が喜ぶ結果を出すことが目的となってしまう
- 激しい競走を通じ、「結果が全て」という見方を子どもに植えつけてしまう
次ページでは、この研究が示唆するもう1つの問題点についてです。
*出典:アメリカの学術誌 Journal of the American Academy of Child and Adolescent Psychiatry (2012) 「Princess by Proxy: What Child Beauty Pageants Teach Girls About Self-Worth and What We Can Do About It」より