「小学館の図鑑NEO」シリーズの新しい視点がつまった
『人間—いのちの歴史』
今回は、図鑑の老舗・小学館が出版する人気シリーズ、「図鑑NEO」のシリーズの中でも、秀逸な一冊「人間—いのちの歴史」についてご紹介します。小学館の図鑑NEOシリーズは、図鑑の定番「植物」「動物」「昆虫」「恐竜」などだけでなく、「くらべる図鑑」などのテーマ編や、小さい子向けの「プレNEO」シリーズなど、新しい切り口で現在もどんどん刊行を続けていますが、そんな中で、定番ながらも、新しい視点がもっともよく表れているのが「人間—いのちの歴史」の巻です。
子どもたちにとって、「どうして髪の毛は伸びるの?」「なぜ悲しいと涙が出るの?」など、体のしくみについての疑問はとても身近なものです。目のしくみ、耳のしくみ、消火器や血液の循環など、生命を維持するためにヒトの体はどうなっているのか、図鑑の大きなテーマの一つですよね。
皮膚のしくみ(小学館の図鑑NEO「人体」より)
NEOの「人間」も、そういった「しくみ」について、詳しく図解されています。また、細胞のしくみや、赤ちゃんが生まれるまで、男性と女性の違い、ヒトとチンパンジーのちがいなども、「人間」図鑑としては抑えておきたい基本でしょう。
私たち親の世代が子供のころに読んだ図鑑は、せいぜいこのあたりまでだったのではないでしょうか。でも、この本には、そのあとに「心と体の成長」「大人って何?」「さまざまな心」といった項目があり、現代の世の中を反映した新しい視点が提示されています。