情景が浮かぶ歌詞が感動的
これは1972年4月発売、小柳ルミ子4枚目のシングルで、第14回日本レコード大賞・歌唱賞を受賞しています。覚えやすいメロディー、離れた島へ嫁いでゆく花嫁の心情と決意を歌ったハッピーエンドな歌詞、よく通る歌声。いわゆる「ご当地ソング」の代表的な1曲です。
折りしも、当時の国鉄(現JR)は「ディスカバー・ジャパン」というキャンペーンを打って、世の人々の関心は個人旅行に向いていました。
そこに登場したのがこの曲です。小柳ルミ子は「わたしの城下町」など前3作で、ある地域や名所を舞台に恋を歌う手法を取り入れ、ヒットしていました。そしてこの曲は、穏やかな瀬戸内海を舞台に、花嫁が家族を心配しながらも嫁いでいく姿を人々に想像させ、感動を呼びました。
いつ聞いても、その情景は目に浮かぶようで、私としては、70年代のみならず、昭和を代表する1曲でもあります。