HDD+SSDで、大容量と高速アクセスを両立
そもそも「ハイブリッドHDD」とはHDDの中にフラッシュメモリとコントローラを内蔵して、ひとつにした製品です。HDDの持つ大容量と、SSDの高速アクセスという両方のメリットを同時に実現する新しいストレージなのです。一昨年より多くのメーカーから発売されている新しいモバイルノートUltrabookのガイドラインには、「高速起動・復帰」が定められています。この機能を実現するために、Ultrabook の多くでは、HDDのかわりに、高速アクセス、読み込みができるSSDを搭載していました。
しかし、SSDは、従来型のHDDに比べると圧倒的にコストが高く、また保存容量もすくないという欠点があります。そこで、メーカー各社はコストが掛けられないエントリーモデルのノートPCにHDDとSSD(フラッシュメモリ)の両方を搭載し、SSDを高速アクセス用のキャッシュとして利用するという仕組みを採用しています。
別付けのSSDキャッシュとの比較。ハイブリッドHDDならドライバが不要。
「ハイブリッドHDD」はメーカー各社が苦心して搭載していた「HDD+SSD」を簡単に実現できる製品です。従来のデュアル搭載の場合、OS上でドライバーソフトを認識させる必要がありましたが、「ハイブリッドHDD」ならその必要はありません。従来型のHDDと同様に搭載することができるのです。
ハイブリッドHDDのメリット・デメリット
「ハイブリッドHDD」は750GB、1TBの大容量モデルがラインナップしています。日々携帯するモバイルノートなどにも大容量ストレージを搭載して、持ち歩くことが可能です。また、アクセス速度はSSDには劣るものの、HDDと比べると倍以上と圧倒的な速さです。アプリケーションの起動時間比較
HDDと比較した場合のアクセス速度の差。倍以上のスコアとなっている
続いて既存ドライブのメリット・デメリットを解説します