東京・神奈川・千葉・埼玉に住む/23区東[台東・墨田・江東・葛飾・江戸川・足立・荒川]

値上がり傾向はまださほど強くない23区東

23区東エリアは、都心発の価格上昇の波がまださほど及んでいないエリアということができそうです。それだけに、すでに価格上昇が本格化しているエリアに比べると、お買い得感が強いエリアといえるかもしれません。

執筆者:山下 和之

東京23区新築マンション供給動向
今回は東京カンテイに、2004年から2006年までの上期・下期ごとの新築マンション分譲戸数、坪(3.3m2)単価、平均専有面積を23区別にまとめていただきました。ただし、2006年下半期に関しては7月から11月までの集計になります。


ジワジワと上昇基調が強まる台東区

台東区の2006年7~11月の平均坪単価は236.2万円でした。2004年からの半期ごとの平均坪単価をみると、170万円台、200万円台、190万円、210万円台、220万円台といった動きですから、期によって若干の上下はあるものの、トレンドとしては上昇基調にあることは間違いないでしょう。

23区の東エリアの各区ではまださほど価格の上昇がみられず、横ばいで推移しているところが多いのですが、台東区は東エリアのなかでも都心に近く、上野というターミナルを抱えているだけに、強気の価格付けを行う物件が多いようです。

「城東・城北エリアでは全般的に価格は落ち着いていて、2007年もそう極端な動きになるとは思われませんが、立地に恵まれた物件では強気の単価で値付けを行う物件が出てくるのではないでしょうか」(東京カンテイ市場調査室主任研究員・中山登志朗氏)

墨田区では200万円台前半の平均坪単価

台東区ほど明確ではありませんが、墨田区と江東区でも横ばいから上昇の気配を感じさせる価格推移になっているようです。

まず墨田区の2006年7~11月の平均坪単価は213.0万円でした。1~6月が245.9万円だしたから、むしろ下がっているわけですが、これは1~6月に高額物件の販売が集中したための特殊事情とみられます。それ以前は200万円を切る水準でしたから、それに比べると若干上がっているという見方ができるのです。この傾向が続き、上昇傾向が明確になってくるのかどうか、2007年の年初にどんな価格の物件が出てくるのかを注目しておきたいところです。

江東区でも平均坪単価200万円台前半に

豊洲を中心に大規模供給が続く江東区。2005年7~12月以降、半期ごとの分譲戸数は常に1,000戸を超えていますが、当分この傾向が続くのではないかとみられています。 そのなかで平均坪単価は2006年1~6月が212.6万円で、7~11月が200.8万円となっています。これだけの大規模供給が続いているだけに、価格の大きなブレはないのではないでしょうか。平均坪単価200万円台前半が定着していくことになるのかもしれません。

■ 東京23区東 新築マンション供給動向
(単位:坪単価=万円、平均専有=m2)
市区名   2004年 2005年 2006年
1~6月 7~12月 1~6月 7~12月 1~6月 7~11月
台東区 分譲戸数 224 399 517 706 517 197
  坪単価 177.4 203.4 196.7 216.5 228.9 236.2
  平均専有 63.94 53.66 54.47 62.89 48.38 50.40
墨田区 分譲戸数 995 619 570 597 534 337
  坪単価 213.5 185.6 163.2 186.9 245.9 213.0
  平均専有 72.28 58.24 64.55 64.27 42.77 43.64
江東区 分譲戸数 2952 857 262 1060 2573 1475
  坪単価 172.8 179.0 210.4 193.2 212.6 200.8
  平均専有 75.60 70.98 52.43 70.52 70.57 68.89
(データ提供/東京カンテイ
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