「パティスリー タダシヤナギ」~「ギモーヴ」観を覆した奇跡の「ギモーヴ」
「パティスリー タダシヤナギ」の「ギモーヴ」は、私にとって非常に思い出深いものです。実は、この「ギモーヴ」に出会うまで、私はそれほど「マシュマロ」が好きではなく、本当に美味しいと思えるものをいただいたことがなかったのです。でも、初めてこちらのギモーヴをいただいた際、想像をはるかに超えた柔らかさ、しゅわんと口の中でとける心地よさに、思わず陶然となりました。まさに目からウロコ。そこから、私の「ギモーヴ」に関する認識が変わったのです。その数年後、ある雑誌で“パティシエ系お取り寄せスイーツ”のベスト1に選ばれたのも、さもありなんと大いに納得しました。
こちらは、卵白を使わずゼラチンを使うタイプですが、熱したピューレにゼラチンを加えて高速のミキサーで回し、実にふんわりとした軽い食感と口どけに仕上げています。ベレー帽のように丸く絞り出された姿も可愛らしく、また、口当たりをいっそうやさしいものにしています。
味は、苺、カシス、パッションフルーツの3種類。淡い黄色とピンクの濃淡で、見た目にも色美しく、味も酸味や甘さのメリハリがあって、きちんと計算された組み合わせなのがさすがです。
「パティスリー タダシヤナギ」の柳正司シェフは、1995年、フランスで2年に一度開催されている国際コンクール「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」に、日本チームの一員として出場、準優勝されたのをはじめ、数々のコンクール受賞歴をお持ちの方です。
1998年11月、神奈川県の海老名市に自店を開業。東急東横線・都立大学駅が最寄りの「パティスリー タダシヤナギ八雲店」は、2005年9月にオープンしています。
柳シェフは、都内のグランメゾンのフレンチレストラン「クレッセント」のシェフパテイシエを長年務められたため、コース料理の後でも食べたくなるような、日本人にとって甘すぎず体への負担にならない、軽やかなデザートやお菓子を、深く追究してこられました。
このギモーヴも、そんな柳シェフのお菓子に対する哲学が感じられる品です。ポーションも程よく、気づけばいとも軽やかに、残さず食べきってしまうに違いありません。
<ショップデータ>
パティスリー タダシヤナギ八雲店
住所 東京都目黒区八雲2-8-11
電話 03-5731-9477
営業時間 10:00~19:00
定休日 水曜(祝日の場合など、変更あり)
http://grand-patissier.info/TadashiYanagi/
エレガントで可憐な「ギモーヴ」達。ホワイトデーのお返し選びにも、母の日の贈り物やお祝いの品、ちょっとした日常のギフト探しにも、ぜひ参考にしてください!