境内は絶好の展望地として有名
千光寺山の中腹、標高約100mの地点にあり、山の斜面に建てられた本堂は、小規模ながら清水寺などと同じ舞台造り。本堂の舞台から眺める尾道市街や尾道水道、対岸の向島は絶景です。国宝や国重要文化財はありませんが、観光客の多さでは尾道の古寺の中で圧倒的No.1で、とくに初詣の時期は参拝客が長蛇の列となります。伝説の玉の岩、鏡岩など奇岩怪石が連なる
その昔、岩の上の如意宝珠(現在の玉は伝説にちなんで後年取り付けられたもの)が夜ごと光を放ってはるか海上を照らしたとの伝説をもつ玉の岩、その玉の岩の光や日月の光を反射したといわれる鏡岩、縁結びの願掛けの場となっている夫婦岩、梵字が刻まれた梵字岩、屋根のようにせり出した岩の奥に観音さまを祀った岩屋観音など、千光寺境内やその周辺は奇岩怪石だらけ。少し下ったところには、尾道地方では最古と推定される磨崖仏(市重文)もあります。土着の巨石信仰の場が寺院に発展したのではないかともいわれています。33年に一度の秘仏開帳は2013年3月2日から
聖徳太子作と伝えられる本尊の千手観音菩薩像(市重文)は、俗に「火伏せの観音」ともいわれ、火難除けの霊験あらたかとされています。ふだん本堂内の厨子にしまわれている秘仏ですが、2013年は33年に一度の秘仏開帳の年。期間は3月2日~12月8日まで(法務のため3/19・3/20・11/1・11/2は内拝できません)で、本堂内での拝観には内拝券(1000円)が必要です。ベストシーズンは桜が咲く春
千光寺からさらに少し登った山上一帯に広がる千光寺公園は、約1万本の桜が植えられた花見の名所。日本さくら名所100選にも選ばれています。桜が満開になる4月上旬ごろ、花見がてらに参拝するのも良いのではないでしょうか。■千光寺
住所:広島県尾道市東土堂町15-1
電話番号:0848-23-2310
拝観時間:境内自由/本尊内拝9:30~16:30(3/2~12/8)
料金:通常拝観無料/本尊内拝1000円(ご開帳記念特別御札・茶菓接待つき)
アクセス:JR尾道駅から徒歩30分。または、おのみちバス長江口バス停下車、千光寺ロープウェイ山頂駅から徒歩5分。
HP:http://www.senkouji.jp
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