防犯・セキュリティ設備/防犯対策の基礎知識

外構の防犯対策!泥棒に狙われにくい9つのポイント

エクステリアプランを検討する際には、動線やデザイン性だけでなく、防犯についても配慮しておきたいものです。どの程度の防犯性能が必要かは、周辺環境や敷地条件によっても異なりますが、ここでは、新築やリフォームの際に知っておきたいポイントをまとめました。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド

外構(エクステリア)プラン時には防犯にも充分配慮を

門扉やカーポートなど、建物本体も含めてプランニングしたい。[ルシアス スライド門扉 BW02型:横スリット(木調框)undefined16-16undefined施工例]undefinedYKK AP http://www.ykkap.co.jp/

門扉やカーポートなど、建物本体も含めてトータルで防犯面のプランニングを。[ルシアス スライド門扉 BW02型:横スリット(木調框) 16-16 施工例] YKK AP

住まいの外構(エクステリア)のプランニングの際には、ゾーニングや動線、デザイン性などだけでなく、防犯についても充分に配慮したいもの。どの程度、防犯性を高めるかは、敷地の条件や周辺環境にもよりますし、予算などによっても異なりますが、外構プランへの優先順位を明確にして検討すること。防犯性能を高めた、門扉やフェンス、カーポートなど、エクステリア建材も多くみられるので、プランに合わせて取り入れるといいでしょう。

Point1  基本は、不審者を門(敷地)の中に入らせないこと

電気錠が搭載された門扉であれば、使い勝手もいい。undefined[電気錠付ルシアス門扉 AS01型 施工外観:ベーシックコーディネート W6 ]undefinedYKK AP http://www.ykkap.co.jp/

カードやシールで施解錠できる玄関ドアと同じキーシステムの門扉であれば、使い勝手もいい。 [電気錠付ルシアス門扉 AS01型 施工外観:ベーシックコーディネート W6 ] YKK AP

住まいの防犯性を検討する際には、まず、周辺環境を確認し、それに見合ったプランとすることが基本。車や人の通行、近隣建物、日中だけでなく夜間の状況なども考慮して、住まいの配置や間取り、エクステリアプランを考えるようにしましょう。

敷地の境界線に設ける門扉やフェンスは、侵入者(不審者)をいかに門の中(敷地の中)に入らせないか、を重視してプランニングしたいもの。これら設けない開放的なエクステリアも魅力的ですが、防犯の面から考えると、環境に適した門扉やフェンスは必要でしょう。

Point2  門扉やフェンスは乗り越えにくいタイプを

門扉やフェンスを選ぶ際には、頑丈なつくりであることはもちろん、簡単に乗り越えられない高さや形状であること。コンクリートなどの高い塀などを設けることも考えられますが、侵入された場合、周囲から死角となってしまう場合も。一般的には、不審者の隠れ場所にならないように、見通しのいいデザインとする方がいいでしょう。最近では、縦や横の格子やスリットなど、シンプルなデザインで見通しがよいタイプが多くみられます。

また、門扉の施錠方法も確認を。門扉の鍵には、一般的な鍵(シリンダー錠など)のほか、リモコンやカードキーなど玄関扉と同様の機能を持つ商品、ひとつのカギで玄関扉と門扉の両方の施解錠が可能なものなどもみられるので、玄関扉と合わせて検討することも大切でしょう。

Point3  カースペースには、ゲートやシャッターを設けて

防犯面にも考慮して出入り口にカーゲートを。門扉などとのコーディネート可能な商品も多くみられる。[跳ね上げ門扉 ワイドオーバードアSundefined5型undefined施工例undefinedナチュラルシルバーF+クリエペール]undefined LIXIL undefinedhttp://www.lixil.co.jp/

防犯面にも考慮して出入口にカーゲートを。門扉などとのコーディネート可能な商品も多くみられる。[跳ね上げ門扉 ワイドオーバードアS 5型 施工例 ナチュラルシルバーF+クリエペール]  LIXIL

門扉やフェンスだけでなく、カースペースの防犯も検討したいもの。車の出しやすさ入れやすさを優先させて開放的にしておくと、侵入者を招くことになる場合もあるので注意が必要です。

敷地の境界を明確にしておくことが基本ですが、境界線を示す程度の車止めよりは、跳ね上げや伸縮タイプなどのゲート、もしくはシャッターを設置しておきたいものです。シャッターには、目隠しとなりプライバシーを守るスラットタイプ、開放感のあるグリル(パイプ)タイプなどが揃っていますが、グリルタイプであれば、侵入者が身を隠す死角をつくらないというメリットもあります。

Point4  住まいの裏手や庭への通路にも配慮を

オープンな門まわりプランの場合でも、プライベート空間への行き来がしにくいような工夫を。[シンプレオ シリーズundefined施工例undefinedOPEN外構 片開き専用門扉 シンプレオ 門扉K2型 片開き 打掛錠2型 07-10 S1]undefinedYKK AP http://www.ykkap.co.jp/

オープンな門まわりプランの場合でも、プライベート空間への行き来がしにくいような工夫を。[シンプレオ シリーズ 施工例 OPEN外構 片開き専用門扉 シンプレオ 門扉K2型 片開き 打掛錠2型 07-10 S1] YKK AP

外まわり全体のプランニングにもよりますが、正面の門扉やフェンスだけでなく、住まいの裏手、勝手口や庭への通路などにも注意が必要です。裏手には、浴室やトイレなどが配置されることも多く、換気のために窓を開けておくケースも多いもの。人通りが少ない裏手に侵入されないように配慮を。オープン外構の場合でも、プライベートな空間へ簡単に侵入できないように、小型の門扉などを設けておくこともひとつの方法でしょう。

Point5  ポストはセキュリティ性能と容量を確認する

暗証番号を設置できるポストであれば、プライバシーの確保も可能に。[ネクストポストundefined壁付けタイプundefinedプレシャスホワイト]undefinedLIXIL undefinedhttp://www.lixil.co.jp/

指一本で簡単に操作できるタッチパネル式電子錠を搭載したポスト。[ネクストポスト 壁付けタイプ プレシャスホワイト] LIXIL

門扉の周辺に設けるポストを選ぶ際には、まず、郵便物が盗まれないように鍵のかかるものを選択すること。また、投函口にも、盗まれない工夫がなされていることも大切なポイントです。ポストの施錠方法には、ダイヤルタイプや暗証番号を設定するタイプ、南京錠をつけられるタイプなど、いくつかの種類があるので、家族が使いやすいものを選ぶようにしましょう。

また、ポストに郵便物や新聞がたまっていては、不在をアピールしているようなもの。郵便物がしっかりと収まる大きさや形状を選ぶことも重要です。不在がちで宅配が多いお宅であれば、宅配ボックスも併せて検討してもいいでしょう。設置する場所は、できるだけ外、門扉付近などに。玄関扉付近では、侵入者を玄関先まで誘導することになるからです。

Point6  画面で確認でき画像を残せるドアホンに

新築やリフォームの際には、「テレビ機能付き(モニター機能付き等)ドアホン」が多く取り入れられています。訪問者を映像で確認できるだけではなく、さまざまな機能が付加された製品がみられ、特に撮影画像や録画機能の性能が高まってきています。

留守中の訪問者も録画しておくことができ、不審者などもチェックすることが可能なもの、静止画だけでなく動画録画ができるもの、SDメモリーを利用して保存しておくことができるタイプもみられます。ライフスタイルや家族構成などによって必要な機能を持つタイプを選ぶことが大切でしょう。ポスト同様に、侵入者を玄関先まで誘導しないように、門扉付近などに設置する方がいいでしょう。

Point7  暗がりをつくらない照明。センサー付きライトを取り入れても

明るさを確保するだけでなく、照明プランで、夜間の住まいの印象も大きく変わる。[アーキフィールドundefinedカールーフ+アプローチルーフundefined施工例undefined79-50型undefined連結5スパン+標準9スパン ナチュラルシルバー+クリエペール] undefinedLIXIL undefinedhttp://www.lixil.co.jp/

照明プランは、明るさを確保するだけでなく、夜間の住まいの印象も大きく左右する。[アーキフィールド カールーフ+アプローチルーフ 施工例 79-50型 連結5スパン+標準9スパン ナチュラルシルバー+クリエペール]  LIXIL

表札やポストを照らす門灯や玄関扉スペースを明るくする玄関灯だけでなく、敷地内に不審者が好むような暗がりがあるようであれば、アプローチ灯や庭灯なども設置しておきたいもの。塀や植栽などによって暗がりとなってしまうスペースを極力減らすように照明を配することが大切です。

人目につきにくい裏庭や勝手口には、センサー付きやタイマー付きなどの機器を取り入れても。人感センサーであれば、人を感知して点灯するもの、フラッシュ光やアラーム音で警告するタイプなどもみられます。暗くなったら点灯、明るくなったら消灯するタイプやタイマー設定で点灯消灯するタイプであれば、つけ忘れや消し忘れを防ぐことができるでしょう。

また、カースペースも暗がりになるようであれば、照明を設けておくことを検討したいもの。防犯カメラやセンサー付きのライトを設置してもいいでしょう。

Point8  室外機やカーポート屋根など、2階へ足場をつくらない

外まわり全体の防犯を考えた時、2階の窓やベランダへの足がかりを作らないということも意識しておきたいポイントです。たとえば、エアコンの室外機や給湯器、デッキやテラス屋根、配管や雨どい、物置なども足場となる可能性も。カーポートの屋根も足がかりとなるケースがあるので、デザインや配置には注意することが大切でしょう。

Point9  日々の暮らし方にも注意を。留守がちなら室内干しを設けても

プランニングに充分に配慮することと合わせて、日々の暮らし方にも注意が必要です。たとえば、不審者は、洗濯物から家族構成や日常行動などの情報を得ることもあるとか。洗濯物干し場は、外から見えない場所に設ける、共働きであれば、室内物干し場を設ける、などの工夫もしておきたいもの。また、長期不在の時は新聞を止める、室内照明をつけておく、など、細かなことも配慮しておく必要があるでしょう。また、庭づくりの際には、不審者が身を隠すことができないように植栽などの配置を考えたり、場所によっては上を歩くと音がする玉砂利を敷くなどしてもいいでしょう。


快適な暮らしを実現するための家づくりが、防犯性を高めるあまり、閉鎖的な住まい、居心地の悪い暮らしとなってしまうようでは、本末転倒。家族構成やライフスタイル、周辺環境など、さまざまな角度から検討し、優先順位を明確にしてプランニングすることが大切でしょう。その上で、普段から防犯意識を持ち、地域ぐるみで意識を高めておきたいものです。


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