宮崎駿監督の「天空の城ラピュタ」のモチーフにされたという「ベンメリア」
カンボジアに旅行する方には絶対に訪ねてみてほしい場所、聖地「ベンメリア」をご紹介します。宮崎駿監督の「天空の城ラピュタ」のモチーフにされたという、神話「ラーマーヤナ物語」のお話が彫られた遺跡です。建立は12世紀前半。シェムリアップから東へ80kmの位置にあります。
この遺跡の最大の魅力は、崩壊が進んでいるにも関わらずほとんど修復作業がなされていないこと。熱帯樹の茂る密林が遺跡全体を覆っていて、建造物のいたるところに熱帯樹の根が伸張し、熱帯樹の倒壊に伴って建造物が無惨に倒壊してしまったそう。
本当にすごいです。一見の価値ありとはこのこと。決して大きい遺跡ではないのですが、朽ちた石の遺跡と緑の浸食が、それはもう神秘的で圧倒されます。
遺跡は出入り自由のため、崩れた壁の上を歩いたり屋根の上に登ったり、光の届かない暗闇の回廊を歩いたりしながら、探検気分で見学ができるのも楽しいです。
「ラーマーヤナ物語」というのは、王に不貞を疑われたシータ姫(!)が、自らの潔癖と愛を証明するために、夫の目の前で火の中に飛び込み命を断つという、悲しいお話だそう。この神話を少し勉強していくと、また見どころが増えそうですね。
なお、ベンメリアに関しては、日本か現地でツアーを手配することをおすすめします。シェムリアップから結構離れていますし、鋪装されていない危険な道が続くのでバイクではかなりつらいと思います。冷房の効いた車とガイドさんを手配して、解説を聞きながら探検してみてください。
■ベンメリア
アクセス:シェムリアップから東へ80km。車をチャーターし、約1時間半
※上記データは記事公開時点のものです。