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石川 尚のプレス・レポート#10 倉俣史朗と原美術館コレ・中編

世界の20世紀ファニチャー・インテリアデザインの財産的存在、KURAMATA!その展示会を追う第2弾。ボク自らカメラ片手のプレス・レポートです。取材協力:ハラ ミュージアム アーク・原美術館

石川 尚

執筆者:石川 尚

ファニチャーガイド


この部屋は前室とはがらりと変わって、トップライトから自然光がパァーッ!とふりそそぎ、明るく爽やかだ。カラフルな作品やキラキラと輝く金属モノや壁面に整然と並べられた写真パネルの数々・・・と続く。点数はそう多くはないが、ピーンとクラマタさんの世界が軽やかに、明解に伝わってくる。
中央のメタルもの(あッ!そこには、How Hight The Moonがあるぅ・・・)は後回しにして、左手前隅にある"寒天・カンテン(透明感にある和菓子)"のようなモノから見ていこう。


▲『花瓶 #1/Flower Vase#1』アクリル、アルミニウム、W80・H220・D80mm 1989年▲『花瓶 #2、#3/Flower Vase#2、#3』アクリル、ガラス管、W270・H260・D80mm W110・H210・D110mm 1989年


(寒天とは失礼!しましたが、和菓子のような繊細でキメ細かさが・・・思わず寒天っぽい)
『花瓶/Flower Vase#1,#2,#3』は時間や記憶や生命など神秘なモノ(妖色)を現実をはなれ直感や冥想によって実際に触れた(アクリル)かのように封印してしまった作品だ。
レッドはとても身近に、ブルーは遥か彼方へと・・・・・・花入れのアルミやガラス管は中空で無重力状態のように浮いている。

とても綺麗だ・・・ボクは後期の「色を内包したアクリルの作品シリーズ」を当時はじめて見た時、(あっ、クラマタさんはどこか別の世界を彷徨っているのではないかと感じた・・・・・・それも、現世ではなく)

右隣のステージには、テーブル、ボックス、そして壁面に掛時計がある。



▲『KYOTO』           ▲天板のディテール
スターピーステラゾー、スチールパイプ、W600・H700・D600mm 1983年


小振りなティーテーブル『KYOTO』は、1980年代イタリアの巨匠、エットレー・ソットサスひきいるデザインムーブメント「メンフィス」の為にデザインされた作品である。(前出の『インペリアル/Imperial』も同一)
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