約6kmの散歩コース「浜辺プロムナード」で浜辺の散歩
日本全国には約五千ヶ所の海岸があり、人工海浜をもつ海岸は約250ヶ所です。自然海浜でも砂浜の浸食が進み、砂を運んでくるところもありますが、人工海浜の浸食流失はそれ以上で、保持するために大層財源が必要であると聞きます。千葉市の面積は約272平方メール。その内の33.56平方メール、全体の12.3%が埋立地です。埋立て以前の海岸には遠浅の干潟が沖合に2kmほど広がっていました。埋立て事業で失われた旧海岸の砂浜の復元を目指し「人工海浜」が計画されました。
千葉港に造成された人工海浜(いなげの浜、検見川の浜、幕張の浜)の総延長は4320mで、日本一の長さを誇ります。この三つの人工海浜は総延長約6kmの散歩コース「浜辺プロムナード」でつながれ、それぞれテーストの異なった浜辺を楽しむことができます。キラキラざわめく小波に心を打たれ、浜辺でトレーニングする高校生に青春の時に思いを馳せます。また、沖を行くタンカーやコンテナ船を眺めたり、羽田空港に高度を下げて行く旅客機の姿を左から右へと追うだけでも楽しい時間が過ぎて行きます。
「いなげの浜」は長さ1200m。国内初の人工海浜ですが、モナコ公国のモンテカルロ・ラルポット海岸に次いで世界で2番目というのも驚きです。夏には海水浴場が開設され、稲毛海浜公園プールと自由に行き来することができます。(最寄駅はJR京葉線i稲毛海岸駅から徒歩20分)
「検見川の浜」は長さ1300m。のウィンドサーフィンのポイントであり、千葉市ヨットハーバーから多くのディンギーが出て海辺が賑わいます。(最寄駅、JR京葉線検見川浜駅から徒歩15分)
「幕張の浜」は長さ1820m。千葉ロッテマリーンズの本拠地QVCマリンフィールドとともに県立幕張海浜公園の一部です。幕張メッセも松林からのぞきます。副都心の高層ビル群、マンション群の清涼剤として存在します。(最寄駅、JR京葉線海浜幕張駅から徒歩10分)
今日、失われた水辺を修復し再生することは「都市と自然の共存」を考える中で注目されていますが、更に重要なことはそれを後世に維持してゆく努力ではないでしょうか。
■千葉港の人工海浜
住所:千葉市美浜区高浜7丁目2番1号(稲毛海浜公園内)
TEL:043-279-8440
HP:www.city.chiba.jp/keizainosei/keizai/kanko/nihonichi.html
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