建築家・設計事務所/建築家住宅の実例

四方の風景を取り込み四方に開く[シホウニワの家]

山梨市内に、角度をずらした大屋根が特徴的な平屋が完成しました。外観からはイメージできない複雑な内部空間が、庇と壁に囲まれた4つの半屋外に繋がります。内から外に伸びる庇や壁は外部を緩やかに仕切り、そこにしかない風景をつくり出します。大きなロフトも魅力のひとつです。

執筆者:川畑 博哉

建て主のYさんと設計者のご両親同士が知人だったことが縁で、Yさんは設計を担当したコネクトのオープンハウスに参加。建築家との家づくりの利点と不利点や、一つ一つ一緒に創り上げていく家創りに共感したYさんは、夫婦と子供2人が暮らす家を依頼しました。完成した家は床に段差がないバリアフリーの広い平屋で、正面には大きな縁側のようなデッキが外の部屋として造られています。

大屋根と三角の庇の家


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外観
1. 家の周りの三方向は葡萄畑。西側はお寺の境内。写真:コネクト
2. 角度をずらした屋根がくさび形の庇を作る。
3. 南側のデッキは4cm厚の地元のヒノキで造った大きな縁側。奥の山吹色の壁は室内へと続いている。


「四方庭」=「シホウニワ」と名付けられたYさんのお宅は、葡萄畑に囲まれるようにして建っています。約110坪の広い敷地の北西側に寄せて建てられました。南北に10m、東西に9mの、ほぼ正方形に近いコンパクトでシンプルなプランに、大屋根を10度ずらして架けることで、内から外に伸びる庇と壁とデッキが個性的な外部空間を造りだしています。


◆建築データと建築家プロフィール


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