かつては一面農地だった土地が造成され、空き地がまだ半分ほど残る千葉市郊外のありふれた住宅地。特にこれといった手がかりのない四角い敷地に、設計者の須永豪さんはとまどったそうです。さらに南西側の空き地に将来家が建つことも考えに入れなくてはなりません。そこで考えついたのが、軒の深い屋根を架けて外回りを一周できる回廊として、庇の先から植物が這う鎖樋と縄をヴェールのように垂らし、隣家との心理的な距離感を作るというアイデアでした。

神殿のような白い家


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外観
上/前面道路から車2台分セットバックして建つ。中上/南西側の隣地に向かって開く中庭と2階のバルコニー。建物の奥行きは約11m。中下/北東側の大きな開口部の内側に階段が見える。軒の張り出しは1.2m。下/北西側の正面。右側の外階段の先に玄関、外階段の脇の木の扉は地下収納への入口。


この家は、須永さんが開発した「軸組木版造」という工法で建られています。「木造の定番である柱・梁・と石膏ボードで建てるよりも、板状の柱を隙間なく並べて壁をつくり、板状の梁を隙間なく並べて屋根や2階床をつくれば、構造的に素直だし現代的な空間ができる」と須永さんは考えたのでした。まさにログハウス感覚で箱型の家が建つのです。この家はその第2作目にあたります。

◆建築家プロフィールと建築データ