祝宴の年を飾る、世界唯一の12気筒ミドシップオープンカー
祝! 50周年。そう、今年、ランボルギーニは創立50周年という節目を迎える。
5月のGW明けに、ミラノを出発しローマで折り返してボローニャ郊外の本社ファクトリーにゴールするという、ランボルギーニだけの大ツーリングが行われ、それが50年を祝う最大のイベントとなるわけだけれども、もちろん日本を含め世界各地でも半世紀の歴史を祝うイベントが多数、開催される予定だ。ちなみに、筆者は50周年委員を命じられており、日本の各種イベントはもちろんのこと、イタリアのイベントにも参加する予定でいる。
ランボルギーニ、祝宴の年。その豪勢なアペリティーボとなったのが、ブランドフラッグシップカーであるアヴェンタドールLP700-4のオープンモデル、ロードスターの市場投入だ。
すでに日本でも、昨年末のランボルギーニカフェにてお披露目されているが、現在生産されている世界で唯一の12気筒ミドシップオープンカーである。国際ダイナミックローンチが、マイアミはホームステッドレースウェイを起点に行われた。
スタイルと重量のため、手動のルーフパネルに
ボディサイズは全長4780mm×全幅2030mm×全高1136mm、ホイールベースは2700mm。カーボン繊維強化樹脂のモノコックボディを採用、前後サブフレームにはアルミを用い大幅な軽量化(1625kg)を実現した
パワートレインなど基本的なメカニズムはクーペと変わらない。6.5リッターV12DOHCエンジンは伝統の60度開きで、7速のシングルクラッチ2ペダルミッションISRと組み合わされ、電子制御4WDシステムで大パワーを地に伝える。パワー&トルクスペックもクーペと同じ。
ルーフパネルを2枚組とし、取り外し可能とした点が違うわけだが、そのためAピラーからリアエンドにかけての“上半身”は、クーペとはまるで違う見栄えになった。車高はオープン状態なら25mmも下がり、より低くいっそうワイドにみえる。圧巻はエンジンフードまわりのデザイン。これぞスーパーカーというべき、ドラマチックさだ。
パネルの取り外しはいたってシンプルな方法である。シート背後のボタンでロックを解除し、バックを前に倒して、2枚のパネルを取り外す。重さは6kg弱だから、意外に軽い。それを、フロントブートレッグの決められた位置に収納すればいい。
電動のハードルーフがスーパーカーの世界でも常識になりつつあるが、ランボルギーニはあえて退けた。答えは明快で、スタイルを守るため、重量を増やさないため、だ。
エンジンフードにはスパイナル・コラム(脊柱)とサイド部に2組の6角形ウインドウを配したデザインを採用。開閉可能なリアウインドウを備え、室内へのエアフローやエンジンサウンドを調節できる。フロントウインドウのフレームに取り付けるディフレクターも用意された
その結果、ロードスターといえでも、クーペと変わらぬパフォーマンスを確保する。0→100km/h加速3秒フラット、最高速度350km/hというのが、ランボルギーニの発表値である。