ランボルギーニ/アヴェンタドール

最新。世界最高峰。アヴェンタドールロードスター(2ページ目)

ランボルギーニ創立50周年の年に登場した、現在生産されている世界で唯一の12気筒ミドシップオープンカー。“クーぺと変わらぬパフォーマンス”をマイアミで一足早く試してきました。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

ブリッピング音も盛大、スポーツモードがオススメ

国際ダイナミックローンチ風景

マイアミのホームステッドレースウェイを起点に行われた国際ダイナミックローンチ

真っ黒にラッピングされたランボルギーニのロゴ入バスに乗りホテルを出発。白バイの先導で、マイアミ市内の全ての信号を無視して向かった先が、ホームステッドだ。サーキットのパドックに入れば、色とりどりのアヴェンタドールロードスターがわれわれを出迎えた。中央で、スタッフたちがアシをやや開き気味に腕を組むランボルギーニスタイルで立っている。お馴染みの光景である。

アヴェンタドールとして初めて見る色がいくつかあった。特にグリーンメタリックは鮮烈で、バスから降りるなり、われわれチームの試乗車として予約してしまったほどだ。
ランボルギーニアヴェンタドールLP700-4ロードスター

最高出力700ps/最大トルク690Nmを発生する6.5リッターV12エンジンを搭載。トランスミッションは7速セミATのISR(インディペンデント・シフティング・ロッド)を組み合わせる

まずはクーペ状態のまま、サーキットドライブを楽しむことに。ホームステッドは、ナスカーやインディカーでお馴染みのオーバルコースだ。その一部を利用し、インフィールドのパーマネントコースを組み合わせてのラップとなった。

走り出してまず感心したのが、クーペと全く変わらないボディのしっかり感である。CFRP製なのだからミシリなんて音の聞こえることを意地悪に期待する方が間違っているというわけで、ものの100mも進まないうちにロードスターであることを忘れ、ドライビングに没頭してしまう。

けれども、クーペとは明らかに違うライドフィールがあった。それは、アシ回りの動き方だ。聞けば、スプリングとアンチロールバーをわずかにコンフォート寄りのセッティングにしたとかで、これがかえってシロウトドライバーには功をそうした。アヴェンタドールはプッシュロッド式で、言ってみればレーシングカーのような動きに近い。良くも悪くも動きがダイレクトである。それゆえ、電子制御が助けてくれるとは言うものの、旋回中の微妙な挙動にナーバスになりがち。

ロードスターでは、そこに少しの“タメ”が生じるため、結果的に思い切ったコーナリングと加速を楽しむことができた、というわけだ。おそらく、シロウトがクーペとロードスターのそれぞれを駆ってサーキットのラップタイムを図ってみれば、ロードスターの方が速く走れるはず。
ランボルギーニアヴェンタドールLP700-4ロードスター

第4世代となるハルデックス4WDを備える。前後重量配分はクーぺと同じ、通常フロント43%:リア57%とされた

クーペ同様に、ストラーダ/スポーツ/コルサという3つのドライブモードが用意されており、ラップタイムを縮めることが目的ならばもちろん、変速時間も短く、よりオンザレール感覚のコルサモードを選ぶべきだが、クルマを振り回すような楽しさを味わいたければ、ブリッピング音も盛大なスポーツモードがオススメである。

そして、最もオススメなのが、そのスポーツのまま、電動リアウィンドウを下げた状態で走ることだ。背後の12気筒サウンドがダイレクトに室内へと届く。盛大なブリッピング音を聞けば、思わず破顔一笑。クーペにはない魅力を、オープンにせずとも味わうことができるというわけだった。
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