買い物の基準を「金額」に置くから、うまい買い物にならない
買い物の基準として、誰もが「金額」を考えます。金額が高ければムダづかいで、金額が安ければ節約に近づくという発想です。確かに少ない金額で消費を続けられればお金はより少なくすむわけですが、ここに落とし穴があります。それは、お金を削れば削るほど「ストレス」を増やしている人が多いことです。確かに目の前でのお金は少なく消費できるのですが、満足はどんどん減少します。結果としてストレスが増えてしまい、ちょっと油断するとまたムダづかいをしてしまったりします。
直接的なムダづかいではなくても、違うところで出費を増やす場合もあります。ストレス解消のためにマッサージやアルコールが必要になるくらいなら、そもそもそんな節約はしないほうがよかったかもしれません。
こうした失敗から学ぶべきポイントは「金額」にこだわって「満足」を意識していないことです。
買い物の基準を「満足」に置き換えてみる
買い物の基準に「満足」を追加してみると、買い物の判断がガラリと変化します。なぜなら、満足を得るということは金額を単純に下げるより難しいことだからです。100円ショップで何の気なしに買った100円グッズも、1000円近い満足を得ることがあれば、まったくムダになることがあります。1万円を超えるアイテムであっても、その後何年も使えてあなたに大きな満足を得ることがある一方で、元手を回収できるどころか、一度か二度使ってそのままタンスにしまってしまうこともあります。
しかし高額消費のほうが慎重に買い物をする分、外れを引く可能性も少なくなるかもしれません。「満足」基準で考えてみると、金額の低い買い物のほうがムダが多いともいえます。
満足というのはおもしろいもので、金額の多少と関係ないところにあります。買い物の基準を「満足」を得られるかどうかに置き換えてみるのです。
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