おなかにやさしく、受験生のお夜食にも最適な山芋
山芋のすり流し汁で、ほっこりおなかも温まります。
室町以降はあまり珍重されず江戸時代には、『東海道中膝栗毛』の中で「丸子の宿(静岡県)のとろろ汁」という名物料理の記述があるなど、庶民にも馴染みのある存在となりました。
自生する山芋は、漢方などでは山薬と呼ばれ、生命力を養い、疲労回復や滋養強壮、胃腸改善によいとされていました。冷えたときやおなかが緩い時の養生食として山芋を入れた粥を食べたり、郷土料理にはすりおろした山芋をちぎり入れる汁物が伝えられています。
山芋と言えば、卵などを混ぜ合わせたとろろ汁を麦ごはんにかける食べ方が一般的ですが、寒い日には温かい汁物がうれしいですね。今回は、体やおなかが冷えた時にほっこり温まるすりながし汁をご紹介します。
風邪で食欲が落ちた時、おなかが緩い時や食欲がない時に、すりおろしてさらに温めているのでおなかにやさしく、またとろみがあるので冷め難くてふうふうと飲んでいると体も温まります。
追い込みの受験生のお夜食にもおすすめです。温まるだけでなく少量でもほどよく腹持ちがよいです。またかつおのだしには、脳内の血流改善、疲労回復に役立つのではないかといわれています。
食べ物ですから、過度に期待はできませんが、だしの効いた香りと、滋味の深い山芋の旨味は、勉強で疲れた時にほっと一息つくには、おすすめです。