3. 過去問を解くべし
入試直前になって、苦手な教科・分野を集中してやる子が時々います。実は、これも逆効果。今までの人生の中で、努力してきても克服できなかった分野なのですから、入試直前にあがいた所で、焼け石に水。むしろ、得意な分野で点を取り損ねないように、まずは得意な教科・分野を中心に勉強するのをオススメします。というのも、入試というのは今まで受けた試験とは出題傾向や雰囲気が異なるもの。ましてや定期テストと違って、今まで学んだ内容すべてから出題されます。多くの受験生が戸惑うのも当然ですね。入試直前に、苦手なことばかりをやって「やっぱり自分はできないんだ」と自信を喪失してしまっては元も子もありません。むしろ、得意なことをどんどんやって自信をつけてから、それ以外のことをやった方がうまくいきやすいのです。
そして、入試直前は必ず過去問を解きましょう。時々、「過去問なんて過去問(=もう二度と出題されない問題)だから、やるだけ無駄だ」という人がいます。しかし、本当にそうでしょうか。
確かに、全く同じ問題は二度と出題されることはありません。しかし、似た問題は出題されます。例えば数学は、過去問を見ても大問の1番の問題は、計算問題であるところが大半です。計算問題は全く同じ問題は出題されませんが、似た問題が出題される傾向にあります。
また過去問を解く意義は、問題慣れすることだけでなく、過去問を解くことで「これは復習しておいた方がよいな」といった分野や単元を見つけることにこそあります。例えば、社会科の過去問を解いていて、地理の分野の得点が低いと思ったら、地理の分野を復習する。国語の過去問を解いていて、この高校は漢字や四字熟語の出題頻度が高いなと思ったら、漢字や四字熟語の勉強を中心に行う、といった具合に。
入試直前だからといって、あれもこれも欲張らず、できることからコツコツとやっていきましょう。それが、志望校合格への近道です。