夫婦喧嘩の3つの心得
子どもには喧嘩から仲直りに至る流れを、しっかり見せることが大事
喧嘩はいけない。
夫婦喧嘩は犬も食わぬ。
和の国に生まれた私たちは昔から喧嘩が大嫌いなようです。
そして、夫婦喧嘩は子どもに見せてはいけない。これも定説でした。しかし、上手な夫婦喧嘩なら子どもたちに見せてもいいと、私は思います。
上手な夫婦喧嘩とは、夫婦がお互いに自己主張しながら、最終的には相互理解に至る夫婦喧嘩です。「そんなこと可能なの?」と思うでしょう。コツがあります。
まず3つの心得。
1 勝とうとしない……喧嘩の目的は相手を叩きのめすことではなく、その先にある相互理解。よしんば夫婦喧嘩に勝ったとしても優越感を感じられるのは一瞬だけ。そのあとしばらく、家庭内は余計に冷たい空気に包まれることになるだけです。
2 仲直りまでが喧嘩……言いたいことを言いっぱなしで喧嘩わかれするようでは、子どもはそこからなにも学べません。喧嘩から仲直りへのプロセスを見ることにこそ意味があります。言いたいことを言い合ったら喧嘩はおしまい。心中はまだおだやかでなかったにしても、握手でもハグでもキスでもして形式的に仲直りしてしまいましょう。まず行動をすることで気持ちは後からついてきます。
3 無理にまとめようとしない……お互いの本音を共有することが夫婦喧嘩の目的です。敵の陣地を奪い取る戦争ではないのですから、夫婦喧嘩にそれ以上の成果を求めてはいけません。無理に結論をまとめようとするから余計に話がこじれるのです。