現金はできるだけ持たない、という簡単節約術
今年も、3分間もあればあなたのお金の「気づき」が見つかるマネーハックをお送りしていきたいと思います。今回は「ATMの数字入力の一工夫だけで20%節約する方法」を紹介してみます。私たちは、あまり現金を持たずに暮らしています。おそらく給与は銀行に自動的に振り込まれており、お金をおろすためにATMを何度も使う日々ではないでしょうか。
このとき、ATMで「いくらおろすか」は、節約の観点から考えると大きな問題です。なぜなら、手元の現金保有が多いほど、無駄遣いの可能性も高まるからです。人は目に見えるものは利用できるものと考えてしまいます。例えば1週間で1万円くらいのペースで財布をイメージしていても、1万5000円あれば、ついつい心の財布の紐が緩んでしまいます。結果として1週間を1万5000円で過ごしてしまったりします。
節約をしたいと思う普通の人は、現金は極力持たないことをおすすめします。現金を持たないと、いざというとき不安、という人がいますが、今の世の中で現金が必要なとき、お金をおろすことはとても簡単です。コンビニやスーパーマーケットの多くはATMがありますし、単体のATMを鉄道駅の改札などに設置する銀行も増えています。自分の生活範囲で暮らす限り、ATMのありかさえ分かればいつでもお金はおろせます(ATM利用無料条件をゲットしておくのは忘れずに!)。
理屈としては合理的ではありませんが、人の無駄遣いの多くは非合理的な原因から発生します。節約の第一は「現金を多く持たない」ことです。
さらにATMでおろすときは80%をおろすようにしてみる
さらに節約を試みる人のために、ヒントを追加してみます。それは「ATMでおろすときはおろそうと思った金額の80%にしてみる」ということです。仮に1万円おろすつもりだったら8000円を、2万円おろすつもりだったら1万6000円をおろすようにします。理屈としていえば、生活に必要な金額はATMでいくらおろしても同じなのですから、「80%しかおろさない」の効果はないはずです。しかし、節約できずに困っている人が試してみると、生活費が1ヵ月後には10%くらいダウンサイジングされたりします。
これは、先ほど説明した「ムダな現金を多く持たない」を具体的に実行したからです。財布に多くお金を持つことが無駄な買い物を誘発している可能性があり、少ない現金しか持ち歩かないことでこれをセーブする効果が生まれているというわけです。
私たちはなんとなくATMでおろす金額を決めています。あるいは具体的に必要な額に適当な金額を上積みして金額を決めているはずです。「毎週家計に回す現金は×××円である」と具体化できており、それを週1回おろしている人はほとんどいません。
「実際に必要な金額」と「ATMでおろす金額」にギャップがあるからこそ、「80%おろす」が有効になってくるのです。
必要額の80%しかおろさない生活で、文字通り20%節約できれば最高ですが、結果として10%しか節約にならないかもしれません。それでもなんとなく普通に暮らして10%節約したと思えばすごいことです。ダマされたと思って「80%おろす」を試してみてください。
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