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二川幸夫・建築写真の原点 日本の民家一九五五年

現在、東京新橋のパナソニック汐留ミュージアムで、[二川幸夫・建築写真の原点 日本の民家一九五五年]を開催中です。若き日の二川幸夫氏がとらえた貴重な民家の記録をお見逃しなく。

執筆者:川畑 博哉

現在、東京・新橋のパナソニック汐留ミュージアムで、世界的な建築写真家として知られている二川幸夫氏の写真展[二川幸夫・建築写真の原点 日本の民家一九五五年]を開催中です。本展では1955年にさかのぼって、20代の二川幸夫氏がとらえた貴重な民家の姿を、選び抜いた72点のモノクロ写真作品でご覧いただけます。
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会期:2013年1月12日(土)~3月24日(日)
水曜休館(3月20日は開館)
入館料:一般700円(65歳以上600円) 大学生500円 
中・高校生200円 小学生以下無料 
障がい者手帳をお持ちの方、および付き添いの方1名まで無料
開館:10:00~18:00 入館は17:30まで 
会場:東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階
お問い合わせ:パナソニック汐留ミュージアム
TEL.03-5777-8600(ハローダイヤル)

 

回遊式展示

会場の構成は二川幸夫氏の指名により、今注目の若手建築家、藤本壮介氏が担当。ランダムに配置されたパネルが天井から吊り下げられて、まるで写真が宙に浮いているかのようなユニークな展示になっています。鑑賞者は二川氏の著書『日本の民家』の当初の編集に基づいて構成された会場を、足元の矢印に導かれて、モノクロ写真の森の中を回遊するように歩いていきます。

「京・山城」から始まり、「大和・河内」「山陽路」「四国路」「西海路」と南下し、そこから一気に本州北端の「陸羽・岩代」に飛び、「武蔵・両毛」「信州・甲州」「北陸路」と南下し、民家の旅の起点となった「高山・白川」で締めくくられます。自然条件や歴史的背景と結びついて地域ごとに特色をもつ、濃密な日本の民家の世界をゆっくりと堪能できる展示構成となっています。
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民家の森のような展示風景。足元にタイトルと順路を示す矢印がある。

 

二川幸夫氏の出版活動

また、最後には二川氏の出版活動を網羅した別室があり、世界的な建築雑誌であるGA(Global Architecture)を始めとして、氏が主宰するA.D.A.EDITA Tokyoの出版物が、年表と共に多数展示されています。
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1. 二川氏の出版活動を網羅した別室。
2.会場の前のホールでは、二川氏のインタビューも収録された『日本の民家』の新規作成映版を観賞できる。

 

建築史家・伊藤ていじ氏の再評価の講演会も

展示に加えて2月23日(土)には、「日本民家研究における伊藤ていじの位置」と題して、信州大学工学部教授・土本俊和氏の講演会が開催されます。1957年から59年にかけて発行された二川幸夫氏の写真集『日本の民家』全10巻の文章は、当時新鋭の建築史家、伊藤ていじ氏(1922-2010)が著しました。

会場はパナソニック東京汐留ビル5階。聴講無料ですが本展の観覧券が必要、要予約(定員200名)です。先着順、定員になり次第締切。
Webサイトから申込可
http://panasonic.co.jp/es/cgi-bin/es/museum/form3/ccform.cgi?REQUEST_KEY=minka3
問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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