建築家・設計事務所/建築家住宅の実例

1つの空間にマルチの機能を持つ[Hの住宅]

東京・杉並区の閑静な住宅街に、30代の若い建築家夫婦と子供2人が住む建坪8坪弱の家が完成しました。徹底したローコスト化を計りながらも、快適に暮らすための工夫に溢れた狭小住宅です。

執筆者:川畑 博哉

今から2年前、建築家の東田佳丈さんと小熊咲登子さんは、手狭になった賃貸マンションからの引越しを考えていました。生活圏は極力変えたくないという希望から、当時の住まいの近くで中古マンション・中古住宅を探し始めました。が、なかなか思うような物件に出会えず…。
そんな折り、偶然見つけた小さな土地。それは間口5.5m奥行き9.5mの平行四辺形の土地で、前面道路の幅は約5.5m、正面は南東向きという願ってもない好立地でした。

道路側に大きく開いた家


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外観
1. 「へ」の字型の切妻屋根と、三角のテラスが個性的な外観。
2. 玄関のガラス戸を開くと玄関を兼ねた土間が現れる。
3. 玄関から見た前庭。芝が敷かれモミジが植えられている。


この家のガラスの開口は南に向いています。正面を開いた大きな理由は、日差しの取り込みと、外部に開くことによる視覚的な広がりをねらったものです。
冬場、窓ガラスを通して暖められた空気は天井面に集まります。その暖気を集熱ダクトによって地下に引っ張り、段差のすき間から開放させることで、室内の空気を循環させます。
逆に夏場は地下の冷気を天井に送ることで室内環境を整える工夫がされています。

◆建築データと建築家プロフィール


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