看護師と何が違うのか

法律から抜粋をすると、保健師とは「保健指導に従事することを業とする者」と規定されています。ちょっと分かりづらいですね。簡単に理解するために、看護師と比較してみましょう。

病棟

看護師は病棟勤務になる

看護師の主な職場は病院で、相手にするのは病気やケガをした人たちです。外来、もしくは病棟で患者たちの病気やケガを治すため、医師の指示の元に動きます。病院は不特定多数の人がやってきます。大病院ともなれば、各地から患者が集まり、病院を選ぶ選択権は患者側にあります。

一方の保健師は、都道府県や市町村勤務の公務員がほとんどで、相手にするのは基本的に病院に行く必要のない人々です。え、そんな人たちに何をするの? と思うかもしれませんが、その人たちが「病気やケガをしないようにする」のが主な仕事なのです。もちろん、持病のある人も対象になります。その場合「病気やケガを悪化させない。健康な体に戻す」ことを目的に指導していく役割があります。

また、前述のように、人はどの病院に通うか選ぶことができます。地元の病院ではなく、隣町、他県の病院に通うのも自由です。しかし、保健師(公務員)は自治体の住民のみを対象としているため、住民は自分の町や県の保健サービスしか利用できません。ここも大きな違いです。

業務分担と地区分担

看護師の仕事が心臓血管外科、腎臓内科など細かく分かれているのと同様のものが保健師にもあります。たとえば、出産前後のお母さんと乳幼児を対象にした母子保健、成人病が気になる年齢を対象にした成人保健、うつ病などの精神疾患を対象にした精神保健などです。今はそれぞれの業務ごとに担当を決める業務分担性を多くの自治体が取り入れています。

ただ、保健師は地域全体の健康問題をみることも大切な仕事のひとつです。広い視野を持つこと、公衆衛生という観点から、ひとつの地区の問題を全て任せられる地区担当制もあり、業務と地区の併用で仕事を持っている保健師も多いです。

人の一生に関わる仕事です

まとめますと、保健師の仕事内容は、健康診査や家庭訪問を行いながら、人や地区の健康問題を把握し、必要であれば保健指導や健康教室を企画・開催、さらに訪問などにより、人々の健康を守っていくこと。人がお母さんのお腹のなかにいる時から死ぬまで、その地域に住む全ての人の健康に携わっていくことが仕事なのです。

上記で紹介した仕事内容は主に市町村保健師の場合です。ほかにも保健師の職場はありますので、その違いは次の「保健師の仕事内容(2)」で紹介します。
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