公務員か民間か?

保健師として働くにはまず職場を選ばなければなりません。どのようなものがあるかというと、まず、公務員と民間に分かれます。主な職場と仕事内容は以下の通りです。

■公務員
・都道府県
本庁や保健所、精神保健福祉センターなどの機関に配属されます。本庁勤務の場合は必然的に事務や調整の仕事が多くなります。保健所では主に難病、精神など特別なケースを持つほか、管内市町村保健師の連携役も求められます。数年に一度の異動では、広い範囲を管轄するため、見知らぬ土地に行くこともあります。

・市町村
人口規模に大きく左右される職場です。一般的には健康福祉課や高齢者福祉課などに配属され、母子・成人・高齢者などの事業を持つことになります。新人保健師は母子保健から始めるケースが多く、住民と接しながら保健師の基本を学びます。政令指定都市や中核市なら自前の保健所もあり、そちらに配属される可能性もあります。

■民間
・企業
いわゆる産業保健分野です。自前の健康保険組合を持っている大きな企業。あるいは健保組合そのものに勤めます。企業内の健診センターや大規模工場に配属され、社員の健康を守るのが仕事です。自動車工場、製鉄所などの職場では、週のうち3日は健診を行うこともあります。最近の傾向としてメンタル面の知識も重視されています。

・病院
病棟や外来ではなく、健診センターが主な職場になります。ただし、保健師としての仕事だけできるケースは少ないようで、看護師のスキルも求められます。

*その他、特殊なところでは国(厚生労働省)や国民健康保険団体連合会(国民健康保険中央会)などで活躍している保健師もいます。さらに、数は非常に少ないものの、どこにも所属せず、自身で会社を立ち上げている開業保健師もいます。

経験を積む

日本看護協会保健師職能交流会より

日本看護協会保健師職能交流会より

市町村公務員を例にすると、最初は先輩たちの経験を吸収しながら、地域の人々に育ててもらうのが理想です。さらに都道府県、看護協会主催の保健師研修で専 門知識も学びます。新たな資格を取得するというよりも、保健師としてどう考え、どう人を繋ぐかを学ぶ機会が増えることでしょう。こうした研修は業務として行われることが多いです。

一方、自分が興味を持ったものを自由時間に学んでいく姿もよく見られます。仲間内の自主勉強会、コミュニケーションを学ぶ研修会、最新の医学を学ぶなど多様です。看護協会、公衆衛生学会などの会員となり、さらに幅広い活動をすることで道は広がります。

もっと勉強をしたいのなら

保健師の仕事に役立つ他の資格を取得していくことで、仕事への自信、スキルアップに繋がります。
産業カウンセラー
ケアマネージャー
地域糖尿病療養指導士など

仕事をしながら、あるいは休職、退職して大学院で学ぶ方もいます。得た知識と経験を事業に生かすのもいいですし、そのまま研究を続け、大学・大学院で教える側の一員になることもひとつの手です。 
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