世界で一番住みたい国、マレーシア
長期滞在者の多くは、コンドミニアムとよばれる高層マンションで暮らす
ただ、まずお伝えしたいのは、どれだけ住みやすいと言っても、マレーシアは海外です。日本ほど治安がいいことは決してありませんし、刺身や調味料等の和食は日本で買うよりも割高です。物価は日本の約1/3ですが、それはローカルな暮らしをしてこそ。お寿司を食べて日本酒を飲む生活を続ければ、生活費はどんどん高くなります。
海外で暮らす、ということは、新しい価値観のなかで生きる、ということです。日本ではあり得ないことが連発しても、それを人生経験として楽しむ心の余裕。そして、外国人としてその国を受け入れる謙虚さがとても大切です。そうして暮らしていたら、いつの間にか自分の価値観が変わっていた……なんてことも。もしかしたら、マレーシアに滞在したことで、日本の良さに改めて気づくかもしれない。それこそが、海外移住のおもしろさだと私は思います。
マレーシアが人気の理由
英語を日常的に使う国のなかで、10年ビザがとれるのはマレーシアだけ
- 英語が通じる。多くの人が英語を話せる国なので、現地の言葉を勉強しなくてもコミュニケーションがとれます。
- 治安がいい。犯罪率はほかの東南アジアの国に比べるとかなり少ないです。食事が合う。色んな民族が暮らしているので、食事のバリエーションが豊か。なかでも中華系の料理は、日本人のご年配の方にもなじみ深いものが数多くあります。
- 親日のマレーシア人が多い。政府の政策の影響で、日本に憧れを持つ人が多く、親切でフレンドリーに接してくれます。
- 物価が安い。交通費、生活用品などの物価が日本に比べて安価。また品揃えが豊富で、たいていの商品は手に入ります。
マレーシア・マイ・セカンドホーム・ビザ
海外で暮らすには、その国のビザが必要です。マレーシアは、国交のあるすべての人種・国籍の人に「マレーシア・マイ・セカンドホーム・ビザ(MM2H)」とよばれる10年間の長期滞在ビザを発行。2002~2011年までの間で、1692組の日本人がMM2Hをすでに取得しました。MM2Hを持っていれば、10年間にわたり日本とマレーシアを好きなときに行ったり来たりでき、好きなだけマレーシアに住むことができます。ちなみに、MM2Hは、リタイア後のビザと認識されていますが、50歳未満でも取得は可能です。ただ、50歳を境にして条件が緩和され、基本的にこのビザでの就労は認められていません。
MM2Hビザの申請条件
■資産条件50歳以上で35万リンギット(約980万円)以上。50歳未満で50万リンギット(約1400万円)以上。
※仮承認がおりた後は、50歳以上はそのうちの15万リンギット、50歳未満はそのうちの30万リンギットをマレーシアの金融機関に定期預金しなければいけません。1年間は引きだすことができず、その後も教育、医療、家の購入などの一定の条件、かつ一定の限度内しか引きだすことはできません。
■月収条件
年齢に関わらず1万リンギ(約28万円)以上。
※申請時の収入になります。夫婦で申請する場合はふたりの資産、収入を合算することができます。
マレーシア暮らしを楽しむポイント
地元の人が行く市場をどんどん活用しよう。新鮮な生鮮食料が揃っている
公共機関が日本ほど便利ではないマレーシアは、もっぱらの移動手段は車。車の有り無しで、生活スタイルはがらりと変わります。住居の立地など、よく吟味して決めましょう。
そして、もっとも大切なのは仲間です。生まれ育った国なら、自然に友達になってきた学校の幼なじみや親戚がたくさんいます。でも海外にはそんな人はいないのです。新しい生活に早く慣れるためにも、仲間からの情報がとても役に立ちます。ぜひ人の集まる場所に出かけて、仲間を作ってください。あせらないで、いつもポジティブにいれば、きっと楽しいマレーシア生活になりますよ!