移動平均乖離率とは?
「移動平均乖離率」とは、株価が「移動平均線」からどのくらい離れているのかを見るための指標です。移動平均乖離率は以下の計算式によって算出されます。「移動平均乖離率」=(株価ー移動平均)÷移動平均×100(%)
上記の計算式を見て、「正直計算するのは面倒」と思われた方もいらっしゃるでしょう。「移動平均乖離率」の計算は、「証券会社の口座のスクリーニング機能」や「Yahoo!ファイナンス」等で、無料計算をしてくれます。したがって、計算式ではなく、「移動平均乖離率」が何を表しているのを覚えていただくだけで大丈夫です。
一般的に、株価が移動平均線から乖離した場合には、その後株価は移動平均線の付近に戻るといわれています。株価が移動平均からプラスに大きく乖離した場合には、「買われすぎ」の可能性が高いです。一方、マイナスに大きく乖離した場合には、「売られすぎ」の可能性が高いといえるでしょう。
移動平均乖離率を使って銘柄の分析をしてみよう!!
では、さっそく「移動平均乖離率」を使って銘柄の分析をしてみましょう。今回は、「Yahoo!ファイナンス」の「株式ランキング」を使用して、移動平均乖離率を見てみましょう。上記の画像は、「Yahoo!ファイナンス 高乖離率(25日・プラス)ランキング」です。
25日移動平均のプラス乖離率が高い順に、銘柄が表示されています。2012年12月21日時点では、上記の銘柄がプラス乖離していることが確認できます。上記の銘柄群は、移動平均乖離率がプラスに大きく乖離している銘柄が表示されており、「買われすぎ」の可能性がある銘柄といえるでしょう。
ランキングには、「高乖離率(25日・マイナス)」や「高乖離率(75日・プラス)」等様座な移動平均乖離率のランキングを見ることができるのでオススメです。
では、実際に、銘柄を絞って移動平均乖離率を見ていきましょう。今回は、「シャープ(6753)」の移動平均乖離率を見ていきます。以下は、「シャープ(6753)」のチャートです。
上記画像は、シャープのローソク足と移動平均線(赤線)のチャートです。2012年の10月以降シャープ(6753)の株価と移動平均に乖離が広がっています。また、青矢印の乖離以降、株価は、下落基調にあります。これは、株価と移動平均の乖離が大きくなり、投資家が「買われすぎ」と判断し、売り圧力が強くなった可能性が高いといえるでしょう。
このように、「移動平均乖離率」を使用することで、各銘柄の「買われすぎ」や「売られすぎ」が判断することができます。しかしながら、銘柄の業績上方修正や、下方修正のニュース等が出た際には、移動平均乖離率で説明できない動きになることがあるため注意は必要でしょう。
是非、みなさんも、「移動平均乖離率」を利用して、銘柄選定をしてみてはいかがでしょうか。