沖縄のお正月

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同じ日本といえども沖縄のお正月はちょっと異なる。古くからの土着の民俗風習や琉球文化の雅が漂う。 写真提供:OCVB


沖縄には今でもお正月がふたつあります。新暦のお正月旧暦のお正月。中にはそれにもうひとつ旧16日のぐそう(あの世)の正月を足して、3つのお正月と表現することもありますが。

沖縄に新正月が導入されたのは本土復帰前、琉球政府によって推奨された「新正月一本化」に始まります。最近ではだいぶ新正月がメインになってきた沖縄ですが、今でも旧正月と新正月の両方をお祝いする家庭もあり、特に糸満市など漁業の盛んな地域では盛大に旧正月をお祝いしています。

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沖縄ではお重の中身もちょっと違います。真ん中で目を引くのは、本土のよりも赤が鮮やかなかまぼこ (C)OCVB


お正月といえば、思い浮かぶのがお節やお雑煮などのお正月のごちそうの数々ですが、沖縄にはもともと年越しそばやお雑煮を食べる習慣はなく、お節料理もいわゆる本土のお節料理とは違った沖縄のお祝いの料理をいただきます。

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普段から昆布の消費量が多い沖縄では普段から昆布をたくさん食べます。豚肉と炒めた”クーブイリチ”は定番の家庭料理 (C)OCVB


豚料理を中心に、豚の内蔵を使った中身汁、本土と共通して縁起のいい食材とされる昆布を使った昆布巻きやクーブイリチ(昆布と豚肉の炒め物)に、親芋に子芋が数個くっついてくるので子孫繁栄を表す縁起のよい食べ物とされる田芋を使ったターンムでんがく(本土で言えば栗きんとんに近い食べ物)などが沖縄のお祝いの席の定番メニュー。それに加えてんぷら(衣が厚い沖縄のてんぷら)や各種オードブルなどが並びます。

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オードブルの代表格”てんぷら”。子供から大人までみんな大好き! (C)OCVB

ちなみにオードブルと聞くと、シュリンプカクテルやカナッペなど軽い前菜的なメニューを想像しますが、沖縄で言うところのオードブルはちょっと意味が違って、唐揚げや海老チリ、肉団子などいわゆるお酒のおつまみにもなるおかずの詰め合わせのこと。町の商店でも看板に大きく書かれた「オードブル」の文字を頻繁に目にしますし、お盆やお正月などの祭事の時期にはスーパーにずらりとオードブルのセットが並びます。沖縄の人々にとって、人が集まる時にはかかせないのがオードブルなのです。

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年越しそばはもちろん沖縄そばで!が沖縄風 (C)OCVB



最近は内地からの移住者も多いので、沖縄でも普通にお節料理が売られていますし、また年越し蕎麦の代わりに沖縄そばを食すのが定着しつつあります。旧正月から新正月へと移行したことや時代の流れで、ずいぶんと本土の風習が沖縄にも馴染んできているようですが、基本はちゃんぷるー文化。沖縄と本土の風習が上手い具合に混ざり合い、どこかちょっと沖縄風にアレンジがされ面白い形になっているのが興味深いところです。

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本土のそれとは違う門松のデザインがなんとも新鮮です!



食べ物以外でちょっと目を惹くのが沖縄の門松。もともと沖縄には門松を飾る習慣はありませんが、企業や店舗の門松にはじまりずいぶんと一般化してきているようです(といってもまだまだ個人宅で門松を飾る家は少ない)。そのため、街を歩いていると時にずいぶん独創的なデザインの門松に出会ったりします。また、しめ縄飾りも本土のものとは違い、みかんと炭と昆布が飾られているものが目立ちます。みかんは橙色から金(金運)と代々、炭はいつまでも朽ちないことから家運繁栄、昆布はご存知のとおり喜ぶの意がこめられています。

沖縄で新しい年のスタートは、元旦の朝、若水を汲んで仏壇や家の守り神であるヒヌカン(火の神)に供え新たな一年の平和と健康を祈ることから始まります。これはなかなか個人宅にお呼ばれでもしない限り、実際に目にすることは難しいと思いますが、スーパーに行って店内をぶらぶらしているだけでちょっと本土の人には物珍しい沖縄のお正月事情に触れることができます。

例えばこの時期、線香と一緒に紙の束が並べられているのを目にしますが、線香はまだしも紙の束が一体何なのか知らない人にはさっぱりわかりません。この紙はウチカビと呼ばれるあの世で使うお金のことで、旧暦の1月16日に焼いて祖先を供養するために使います。お盆や清明祭の時期も大量にスーパーに並ぶので何度も沖縄を訪れている人にはもの珍しくはないかと思いますが。

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月桃の甘い香りが印象的なムーチー (C)OCVB


他にも旧暦12月8日に子供の健康と成長を祈って作るムーチー(鬼餅)に使うため大量にサンニン(月桃)の葉が並んでいたりなど、街中のちょっとしたところに本土では見慣れない沖縄のアレコレを目にする機会があると思うので、ぜひ沖縄のちゃんぷるー文化を楽しんでくださいね。


お正月のイベント

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お正月は琉球の古典舞踊を観るよい機会。雅やかな宮廷文化に触れて新年を祝うのもいいものです 写真提供:OCVB


沖縄のお正月イベントといえれば、首里城公園で行なわれる「新春の宴」です。元旦~1月3日までの3日間にわたり行なわれる祭事で、琉球王朝時代の元旦早朝に行われた「朝拝御規式」(ちょうはいおきしき)を再現し、新春にふさわしい華やかな琉球舞踊のステージが楽しめます。御酒・御茶の振る舞いコーナーもあるので、首里城散策も兼ねて出かけてみてはいかがでしょう。

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沖縄戦終戦の地、糸満から平和の祈りをこめて贈られる糸満のイルミネーション 写真提供:糸満市商工観光課


また、リゾートホテルやショッピングセンターなど、様々な場所でイルミネーションが点灯されているので、足を運んでみるのもいいかもしれません。真冬とはいえ、本土と比べるとずっと暖かい沖縄なら寒い思いをせずにイルミネーションを楽しむことができまし、中には花火を楽しめるところも。

首里城公園「新春の宴
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新春の首里を華々しく飾るのが毎年恒例の「新春の宴」


実施日:平成30年1月1日(金)~3日(日)
場所:首里城公園 御庭・下之御庭

第14回いとまんピースフルイルミネーション
平成29年12月16日(土)~平成30年1月3日(水)
時間:開場17時30分~、点灯18時~22時 (12月31日のみ24時30分まで)
開催場所:糸満市観光農園(うちなーファーム) (糸満市摩文仁1018番地)、道の駅いとまん
入場料金:糸満観光農園のみ有料、高校生以上500円、中学生以下無料
※前売りチケットを、糸満市観光協会(糸満市西崎町4-20-4 道の駅いとまん 情報館内)にて11月23日(木)~1月3日(水)の期間で販売しており、高校生以上:300円とお求め易くなっています。


アウトレットモールあしびなー Winter Elegance 2017-2018
開催日:平成29年11月1日(水) ~平成30年2月1日
時間:点灯17:00~20:30  スノーフォーリング 17:00 18:00 19:00 20:00
開催場所:アウトレットモールあしびなー 沖縄県豊見城市豊崎1-188

カヌチャリゾート・スターダスト・ファンタジア
開催日:平成27年11月1日(日) ~平成28年2月28日(水)
時間:11月2日~12月30日 18:00~23:00 (最終入場21:30)
1月1日~2月28 19:00~23:00 (最終入場21:30)

開催場所:カヌチャリゾート敷地内 沖縄県名護市字安部156番地2

■入場料(税込み) ※小学生以下無料
スターダストファンタジア シングルパス/1000円
(ご来場当日に受付でお支払いの場合は1500円)
スターダストファンタジア グループパス/4枚綴 3000円(事前購入のみ)
※12/23~12/25は、お1人様1000円の追加料金が必要です。ご来場時に受付にてお支払いください。

【ご注意】
・ご宿泊、ゴルフコースをご利用、レストランでのディナーをご予約のお客様は無料でご観覧いただけます。
・11/1は「スターダストセレモニア」、12/31は「ザ・ファイナルカウントダウンイリュージョン」のため点灯時間が異なります。
・12/31のご入場については、「ザ・ファイナルカウントダウンイリュージョン」のチケットをお買い求めください。


沖縄の初詣

お正月を沖縄で過ごすのなら、初詣も沖縄で行ってみてはいかがでしょうか? あまり神社やお寺のイメージがない沖縄ですが、大晦日から三が日にかけて大勢の初詣客で賑わうのは沖縄も同じ。初詣客を相手にした出店にオリオンビールの旗が立ち、沖縄そばややぎ汁などのメニューが並ぶのを見るのも沖縄感が増してなかなか楽しいものですよ。

■ 沖縄県護国神社
沖縄県で最大の参拝者数を誇る神社。ゆいレールの奥武山公園駅から徒歩5分で行けるアクセスのよさが観光客には嬉しいですね。
住所:沖縄県那覇市奥武山町44
TEL:098-857-2798

■ 波の上神宮
那覇の観光スポットでもある波の上ビーチの端に佇む神宮。海のそばの初詣は沖縄らしい雰囲気。
住所:沖縄県那覇市若狭1-25-11
TEL:098-868-3697

■ 普天間神宮
宜野湾にある普天間神宮は15世紀ころ琉球王によって創健された琉球八社のひとつと言われる神社。奥には普天間宮にまつわる女神伝説が伝承される洞窟もあります。
住所:沖縄県宜野湾市普天間1-27-10
TEL:098-892-3344


沖縄で見る初日の出

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首里城から眺めた初日の出。高台になった首里城も那覇から近い人気の初日の出ポイントです 写真提供:OCVB


まわりをぐるりと海に囲まれた沖縄は初日の出を見るにもいい場所です。残念ながらリゾートの建ち並ぶ西海岸エリアで海からあがる初日の出を拝むことはできませんが、ちょっと高台に上がればかなり開けた空間から太陽を望むことができるでしょう。せっかくですから、初日の出スポットまで出かけて初日の出を待つというのもあり。沖縄の人々にも人気の初日の出スポットをいくつかご紹介しますね。

■ 伊計島
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那覇からも気軽に行ける距離の伊計島は初日の出にもおすすめのポイント (C) OCVB


東海岸のうるま市から海中道路を抜けて辿りつく離島。伊計島まで行くと海の色もかなりきれいなので、晴れていれば素晴らしい初日の出が期待できます。ビックタイムリゾート伊計島の浜や、島の東側にある伊計ビーチあたりから見るのがおすすめ。

■ 海中道路
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その名の通り、海の真ん中を走る海中道路のドライブでドラマティックな初日の出ドライブはいかが? (C)OCVB


本島と平安座島を結ぶ海中道路からの眺めは絶景なので、初日の出ポイントとしても人気です。とりあえず海中道路目指して車を走らせ、海中道路から見るか、その先の浜比嘉島や伊計島まで足を伸ばすかどうかは気分で決めてみては?


■ 知念の3ポイント ニライ橋カナイ橋/知念岬公園/あざまサンサンビーチ
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南部でとびきりの絶景と初日の出をおがむなら、ニライカナイ橋へ! (C)OCVB


本島南部の中で東に突き出た知念は初日ポイントがいっぱいです。一番高台から望むならニライ橋カナイ橋がおすすめ。絶景の中空を染める初日の出が期待できます。もっと海のそばから見たいなら知念岬公園やあざまサンサンビーチへ。

■ 石川展望台
本島中部ビオスの丘の山の中腹にある展望台で、東シナ海と太平洋の両方を見渡すことができるポイント。初日の出観察には絶好の高台です。

■ 辺戸岬
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本島の最北端に位置する辺戸岬。人ごみから逃れて初日の出を眺めたい人は北部へのドライブもいいかもしれません (C)OCVB

沖縄本島最北端の岬。晴れた日には与論島が見えます。自分の背中以外は海という絶景パノラマロケーションから眺める初日の出のためにやんばるドライブもいいかもしれません。


■ 座喜味城

読谷エリアに泊まっているなら、ぜひ座喜味城へ。西海岸に位置する読谷ですがかなりの高台となっている座喜味城からなら初日の出観察もバッチリです。座喜味城に限らず城は高いところにあるのでおすすめ。

いよいよ本格的な寒さに突入の本土とはうらはらに、新しい年が明けると沖縄ではそろそろ緋寒桜の莟も膨らみ始めるころ。冬の一休みに沖縄を訪れるのも悪くない選択です。観光にショッピングにグルメ探索、リゾートで寛ぐ至福の時間など、いつもの沖縄の楽しみに加えて、お正月の沖縄はちょっと特別な体験ができるかもしれませんよ。

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